第12話 2人の鬼、再会を果たす
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?」
そして何を思ったのか突然両腕をまるで鞭のように振り回し、彼の口調も徐々に興奮さを増していった
「ん?ん!んん!!んんんんん!?」
ついに刃衛は狂ったような…否、狂った笑みを浮かべながら叫んだ
「これはいい!!まるで腕の節が一つ増えたようだ!!!」
刃衛の叫びに3人は恐怖を感じた。“コイツは何を言っているんだ?”
だが刃衛にそんなことは関係なかった。彼は両腕を鞭のように振り回し、一気に襲い掛かった
「感謝するぞ小娘共!抜刀斎以来の楽しい傷をよくぞ付けてくれた!!」
「「「!!!」」」
カナは先ほどの作戦同様、すぐに前に出て盾を展開した
「さっ念動ぅぅっ!女神の大盾!!」
盾を出すことに成功したが刃衛の猛攻は凄まじく、カナは一歩も動くことが出来なくなってしまった。そしてついに…
「うふわははははははーーー!!」
「がっ!」
「カナ!」
「カナちゃん!」
刃衛の兇刃がカナを盾ごと左わき腹から右肩にかけて大きく斬り裂いた。
「カフッ…ゴフッ…」
「カナ!しっかりしてカナ!!」
「カナちゃん!カナちゃん!!」
「はぁっはぁっはぁっ…」
血を吐くカナに美琴と千鶴は涙を流しながら懸命に名前を呼び続けた。思った以上にカナの傷は深く、呼吸も酷かった。このままでは彼女の命が危ない!しかしそんなことは刃衛には関係なかった
「なんだ、もう終わりか?もう少し楽しませてくれると思ったんだがな?」
千鶴は涙を流しながら怒りに満ちた表情で刃衛を睨み付けた。そして美琴は気づいてしまった…千鶴の瞳が黒から金色に、美しかった黒髪が銀髪に変わっているのが
「ち、千鶴…さん?」
そして美琴にとってあり得ないモノが千鶴から出てきたのだ。
そう
彼女の額から対となる2本の角が生えてきたのだ。その姿は正に先ほど刃衛が話していた空想上の怪物の姿だった
「うそ…千鶴さんが“鬼”だなんて…」
そう、今の千鶴の姿は美しい銀髪に白い角を持ち、その瞳は月のように美しい金色に輝いていた。しかし今の千鶴の瞳は怒りに燃えていた
「鵜堂さん…私は、貴女を許さない!」
彼女がそう叫ぶと同時に小太刀を抜き、刃衛に躍りかかった。対する刃衛も笑いながら千鶴と斬り合いを始めた
「やぁぁああああああっ!!」
「うふわははははははーーー!!」
型は綺麗だが、彼女の剣は実戦で鍛えたものではなく、道場で基礎までを学んだ剣であるため、刃衛と斬り合うのは不可能だった。
しかし千鶴の異常な回復力のおかげか腕や顔に付く小さな傷はすぐに治るために彼女はそのような傷や
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