第12話 2人の鬼、再会を果たす
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刃衛と睨み合う千鶴と美琴とカナ。美琴とカナは多少の場馴れしているが千鶴は違う。彼女の腰には小太刀があるが、戦いの経験がない。現状の最善は何とか時間を稼ぎ、土方と連絡を取って合流するしかない。
「いいですか?私たちじゃあの男に勝てない。早く土方先生と連絡を取って合流する。だから千鶴さん…私とカナが時間を稼ぐから貴女は土方先生に何とか連絡してください」
「でも美琴ちゃん!」
「大丈夫ですよ千鶴さん。美琴ちゃんの面倒は私がちゃんと見ますから」
「ちょっ!カナ!」
「美琴ちゃんもケガしちゃダメだよ?まだ上条さんに告白してないんだから」
「………は?」
先ほどまで刃衛が居るため殺気が満ちた空間だったのにカナの発言で一気に霧散した
「ちょっカナ!!こんな時に何バカなこと言ってるのよ!?」
「こんな時だから言うんじゃない?」
「はぁ!?」
美琴にはカナの言葉の意味が理解できなかったがカナは説明を続けた
「もし此処で美琴ちゃんがケガしたら上条さん、きっと悲しむよ?美琴ちゃんそんな上条さんを見たい?」
「カナ……」
カナの言葉に流石の美琴も反論できなかった。そして考える…あのバカは私の心配をしてくれるのか…そう考えると過去に自分が絶対能力者の件で絶望し、心の中で助けを求め、叫び続けた。そしてそんな彼女の心を救ったのは紛れも無く、彼…上条当麻だった。
美琴は自分の命と引き換えに妹達を救おうとしたが上条に止められ、美琴は力ずくで行動するが上条は右手を使わず、文字通り体を張って彼女を止めた。そして美琴は体を震わせながら傷だらけの彼に尋ねた
『なんで…そんな顔で笑っていられるのよ…』
そんな美琴に上条はフと笑みを浮かべながら答えた
『お前の味方で良かったって思ったからさ…だから、泣くなよ』
彼に頭を撫でられ、彼の言葉で美琴は涙を流しながら今まで抑えていた感情をさらけ出した…
美琴もようやく落ち着き、上条はある方法を思いついた。最弱が最強に勝てばその実験を止める事が出来るのではと…だから彼は言った。『俺が戦う』と…しかしそれは美琴にとって容認できるものじゃなかった。この実験は自分のせいで始まった。だからこれは自分の手で終わらせなければいけないのに彼は美琴に笑顔である“約束”をした
『何一つ失うことなく、皆で笑って帰るってのが俺の夢だ。だから…それが叶う様に、協力してくれよ』
そう言って実験場へ向かう彼の背中をみて美琴は涙を流しながら見送った。
そうして上条は一方通行と戦い、見事勝ちを取るが全身傷だ
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