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ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第3部 始祖の祈祷書
最終章 虚無
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いていけず、ルイズは声を高らかにして言った。

「ちょっと、ウルキオラ!これ、魔法の道具なの?」

「ちょっと黙ってろ」

ルイズは頬を膨らませた。

「なによ!答えなさいよ!」

そんなルイズを無視して、ウルキオラは再びゼロ戦に尋ねた。

「それで?俺に何か用があるのか?」

ゼロ戦は少し黙り込んだ。

そして、決心したかのように声を発した。

『私を飛ばしてほしいのです。タルブの村に……』

「どういう意味だ」

ウルキオラは言った。

『そのままの意味です。私を飛ばして、タルブを攻撃している者を蹴散らしていただきたいのです』

「それは、俺がお前に乗れということか?」

『無理は承知です。おそらく、私を使わなくてもあなたほどの実力を持ってすれば、たやすく倒せるでしょう。しかし、それでも私を使っていただきたいのです』

ウルキオラは悩んだ。

しかし、もはや答えは出ていた。

これを操縦できるのは、この世界ではおそらく俺しかいないだろう。

なにより、人間とはいえ、俺と同じ境遇に立たされた者の意思による頼みなら聞くほかなかった。

「いいだろう」

『本当ですか?』

「ああ」

『ありがとうございます』

そういった後、ゼロ戦はそれっきり声を発することはなかった。

ウルキオラはコルベールの研究室に行こうとゼロ戦から目を離した。

「おーい、ウルキオラ君!できたぞー!樽五個分だ!」

タイミングよくコルベールが樽を浮かせながらやってきた。

「いいところに来た。コルベール」

コルベールは樽を地面に置いた。

「やや、いいところとは、まさかこれを飛ばすのかね?」

「ああ」

それからウルキオラはルイズの方を見た。

そして、ルイズが何かを言う前に言葉を発した。

「どうしても着いて来る気か?」

ルイズは腰に手をあて、堂々と仁王立ちしている。

「当たり前でしょ!」

「そうか…なら、後ろに乗れ」

ウルキオラから了承が得られたので、ルイズは嬉しそうだった。

「死んでもしらんぞ」

ウルキオラはゼロ戦にガソリンを補給しながら言った。

「あ、あんたが守るんでしょ!」

ルイズは当たり前のように言った。

ウルキオラは小声で言った。

「世話の焼ける主人だ」




広場にはゼロ戦が鎮座している。

操縦席にはウルキオラの姿があった。

その後ろにはルイズが心配そうにウルキオラを見つめている。

座席の後ろには、本来馬鹿でかい無線機が積んであった。

が、この世界には無線で連絡を取る相手が存在しないので、整備の時に取り外していたのだ。

それを取ってし
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