K・K・K
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のように生きてるんだろう。
例えるならば彼等にとっての「ミス」とは、俺のいた世界でうっかり虫を潰してしまったといったレベルなのだ。
つまり、彼らも基本的には人間的な存在であり、人間的な価値観を持った人間的認識の下で生きている。
ならば逆説、俺もまた現在はその神とやらがいる領域へ足を踏み込んでいるのではないだろうか。
や、これは仮説でしかなく、しかも途方もなく飛躍した理論だ。
だが、仮に神を名乗るこいつがいるこの世界が現実より上位の領域ならば、この世界から神と限りなく近い認識の下で生きている俺も、世界に干渉できるのではないだろうか。
「……じゃ、俺は元の世界に帰るよ」
「………は?い、いやいやい戻るって言ったって君は死んでるからね?戻っても肉体内から結局ここに戻ってくることになるよ?」
「果たしてそうだろうか?俺は敢えてここに疑問を提起する」
例えば、Aがロールシャッハテストの答えを「蝶」だと言ったとする。
しかしBの場合はそれが「パンダ」に見えた。
そしてCの場合はそれが「悪魔」に見える。
だが、ロールシャッハテストは答えを出すテストでなく心理テストだ。正しい答えなどありはしない。そこから分かるのは、真実ではなく「その人物から見た世界」である。その人は、それを本気で存在すると思っているのだ。だからそれは『確かに存在する』。最低でも、その人物の中では。
自分の見ている世界と他人の見ている世界が同一とは限らない。
この世の観測者の数だけ世界は存在する。すなわち、俺の見る世界も俺によって作られていると考えることが出来るわけだ。
すなわち、『俺の妄想が世界を作る説』爆誕である。
「お前は、俺が死を認めないから死んでいないように感じるのだと言ったな。ということはだ。逆に『俺が死を認めない限り、俺は生きている』のではないか?」
「や、死んでるでしょそれは」
「それは神から見た一つの世界認識でしかない。俺から見た一つの世界認識では俺は死んでいない。死の記憶に関しても、夢か気のせいだと思えばそれまでの話でしかない」
「…………へー!そうかいそうかい!そこまで神である僕の事が信用ならないかい!!じゃ、試しにあそこに飛び込むと良いよ!君が死んでないって言い張るんならあそこにあるワールド―ゲートを何事もなく通り過ぎる筈だよ!逆に、死んでたらゲートから拒絶されて戻ってくるはずだけどね!!」
指さす先には妙に小奇麗な扉。よく見るとさっき促されるままに入ろうとした扉だ。
「本当はあそこに入る瞬間に君の肉体を生成してチート能力付与して異世界行きの筈だったんだよ!でも今は僕が許可してないからそういうのは起こらない!!さあ、試してみたまえ!君が死んでいるか、それとも否かをねっ!!」
「上等じゃね
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