コヨミフェイル
013
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れないと」
「おいっ!!そんな誤解を生むようなことを言うな!!」
確かにこんなにぼろぼろになるのも僕の血で治療されるのも初めてだろうが、その発言は第三者が聞いたら色々良くない想像をされてしまうだろうが!
後強く塗り込んでるつもりは毛頭ないからな!
「今度は言葉責めか、阿良々木先輩。それも悪くない」
「責めてないだろうが!どっちかと言うと、僕の方が責められてるだろうが!」
もし一階におわす中学生の二人に耳にこの掛け合いが入れば、どうなることか。特に月火に聞かれたら、即死刑判決を言い渡されるのは必至だ。
そんなことを考えていたら胃が捻れたように痛むのだ。責め苦を味わっているのだ。
「何!阿良々木先輩はやはり受けなのか」
「そういう意味じゃねえよ!って、な、何してんだ!」
完全に元気を取り戻した神原に手首を捕まれてベッドに引き込まれるままに押し倒されていた。
「その気にさせた阿良々木先輩が悪いのだ!」
「してるつもりねえよ!!は、離せ!」
「何を言う。生娘じゃあるまいに」
「そりゃ、男だもん!」
「暴れるな、【 】が脱がせにくいだろうが!!」
「【 】を埋めろ!いや、やはり埋めなくていい!!」
「暴れるな、シャッポが脱がせにくいだろうが!!」
「シャッポなんて被ってねえよ!!」
室内でシャッポ被ってる高校生なんているわけないだろ!
後シャッポは脱がすものではなくて脱ぐものだ!
「とにかく離――」
「何してはるんどすか?」
予想通りというか、案の定というか、予定調和といった風にベッドの上で神原に襲われているところに間の抜けた京都弁が聞こえた。
ドアのところに可愛く小首を傾げながら目に危なげな光を燈している月火とその後ろに膝から崩れ落ちて俯きながらか細く所々聞こえないような涙声で「やっぱりそんな関係だったんだ」とか「どうして嘘なんて付いたんだろ」とか「悲しむこともなかったのに」とか言っている千石がいた。完全に勘違いされている。
月火の手には人数分の湯飲みと急須に茶菓子を載せたお盆があることからちょうど用意を終えて千石を連れだって上がってきたところだったようだ。
「ご、誤解だ!僕は被害者だ!!」
神原は僕に覆いかぶさっているところや、がっちりと僕の両手を片手で押さえ込んでいるところを見れば、僕が無罪であるどころか被害者であることは一目瞭然である。
しかし、神原はなんとかして既成事実を揺るがぬものにするために、なおも逃れようともがく僕を押さえ込むことに躍起で、月火はヒスる一歩手前、頼りの千石は何故か悲嘆にくれている。つまり、狂乱の坩堝と化している。
「なんで神原さんがお兄ちゃんを襲ってるの?何を盛ったの、お兄ちゃん?」
ヒスル一歩前にしては正常な推察
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