Episode34:モノリス・コード
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戦四日目。
モノリス・コードの作戦の確認のために集まったメンバーの中に、明らかに寝不足なのが一人いた。
「あのなぁ、今日は試合なんだから早めに寝ておけって僕はあれほど言ったんだぞ?」
「あ、ああ。ごめんごめん、緊張して眠れなくって」
勿論それは隼人であり、言い訳は嘘である。奇妙な夢を見て眠れなかったなんて言った暁には森崎の鉄拳が飛んでくるだろう。まあ躱してしまうのだが。
「まあ心配しなくって大丈夫だよ。まだ時間はあるし、それまでにコンディションは整えてくるから」
まだ疑いの目を向けてくる森崎の視線を躱し、隼人は作戦の内容を冴えない頭に叩き込む作業に意識を落とした。
「おい隼人、お客さんだぞ」
しばらくして、モノリス・コードのメンバーに名前を呼ばれて隼人は端末から目を離した。
半ばまで開かれた扉の先には見知らぬ男の姿。
(俺に客? 一体誰だろう?)
取り敢えず無視する訳にもいかないので、隼人は端末をテーブルの上に置いて席を立った。
「やぁやぁ、君が九十九隼人君だね?」
ボサボサの燻んだ黒髪に、趣味の悪い瓶底眼鏡、少し痩せた体躯。大凡魔法師とは思えない男の姿に、隼人の疑問は一層深くなった。
「そうですけど、貴方は?」
そう問うと、男はなにかに気づき慌てた様子でショルダーバッグを漁り出した。
こういう者です、と手渡されたのは一枚の名刺だった。
「…魔法ジャーナル編集長、木場則武…って、もしかして」
「ええ、エリナの上司にあたります。よろしくお願いしますね、九十九隼人君」
そう言って微笑む木場に、隼人は曖昧な返事しか返すことができなかった。
隼人自身、エリナの上司は気になっていたし、取り敢えず去年のストーカー紛いの密着取材の謝罪をさせたいと思ってはいたが、向こうから出向いてくるとは一体なんの用なのだろうか。
「実はですね、昨日の夜からエリナの姿が見てなくてですね…」
「エリナが?」
エリナには単独行動を控えるようにと忠告したばかりである。隼人なりにキツく言ったから大丈夫だとは思っていたが。最悪の展開が隼人の頭に浮かぶ。
「…俺、探してきます」
「ああいや、大丈夫だよ。エリナがいつも君の話をするもので、また君の所にお邪魔していると思っただけだから。君はこれから競技があるんだろう? 後は僕が探しておくから。これでも僕は人探しが得意でね、任せてよ」
「けど…!」
エリナがいなくなったのなら、それは無頭竜に捕らわれたか、最悪抹殺された可能性がかなり高い。いくら物質透過のBS魔法が使えるとはいえ、彼女が相手するのは世界的犯罪組織だ。なにをしてくるか分かったものじゃない。
それ
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