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フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第一章 土くれのフーケ
アサシン
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が経つに連れどんどん劣化していく。今ここでギーシュの真似事をすれば、昨日よりもさらに弱体化した人形が出来るだろうさ。」
「・・・何よそれ。欠点だらけじゃない。」
ルイズのその評価に架は苦笑した。
「そう、欠点だらけだ。それに所詮『真似』だ。俺自身の力じゃない。だから、向こうの世界では俺の周りの奴はみんな俺のことを呼んでいたよ。『出来損ないの魔術師』って。」
「そんなっ!?ちゃんと魔法は使えているじゃない!出来損ないだなんて!」
必死な顔で本心から自分を庇ってくれる彼女を見ながら、架は近づき、そしてその小さな頭にポンッと手を乗せた。
「あ・・・」と照れたような表情をする様子を眺めながら、架は続けた。
「それはお前も同じだぞ、ルイズ。お前は「ゼロ」なんかじゃない。」
「え・・・?」
「お前は使い魔を召喚しようとしたんだろ。そして、結果的に俺はお前の使い魔になった。ほれ、お前の魔法は成功してるじゃないか。」
「・・・。」
歪な形で、英霊でもない自分が召喚されてしまったが、異世界の者を呼び出したことには変わりはない。少なくとも、間違いなくルイズはサーヴァントを召喚できるほどの実力を持っている。ゼロどころか、何千万分の一の才を持つものだ。
「サーヴァントつったって、俺は出来損ないだ。変に気を背負い込む必要なんてない。それでも、使い魔としてお前を守ってみせよう。
だから・・・
もう泣くな。」
何時しかルイズは肩を震わして涙を流していた。彼女にとって、誰かに認められたのはこれが初めてだったのだ。
「うっ・・・うう・・・!」
小さな嗚咽を漏らしながら泣く小さな主人を、架は泣き止むまで撫で続けた。
「ありがとう、カケル。」
しばらくしてルイズは泣き止み、今日はもう寝ることになった。うっかりしていたが、コルベールの部屋を出た時にはもう辺りは暗かったので、今は完全に真夜中である。
「別にいいさ。もう遅いから寝な。」
「うん、じゃあ、おやすみ。」
「ああ。」
暗くなった部屋の床で寝そべりながら、架は思った。
――――ありがとう、か。・・・こちらこそだ。
――――お兄ちゃんは出来損ないなんかじゃない!だって私を守ってくれたもん!私をあそこから連れ出してくれたもん!!――――――
――――二人目だよ。俺を出来損ないじゃないって言ってくれたのは・・・。
遠く離れた妹の言葉を思い出しながら、架は眠りについた。
「守る」という言葉に、頭がズキリと痛むのを感じながら・・・
おまけ
コントラクト・サーヴァントをした
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