暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第一章 土くれのフーケ
アサシン
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て・・・」
「まあ落ち着けって。こっからは俺がこの世界の聖杯戦争について話してやろう。」
と、投げ出した足を戻してヴァロナが話し始めた。
「さっきから話している通り、聖杯戦争はこの世界でも起こっている。世間から隠されている点は向こうと変わらないが、若干ルールが変わっていてな。」
「そもそも、異世界の、しかも英霊の座からサーヴァントを使い魔として呼び出せるメイジはごく稀だ。それこそさっきコイツが言ったように、何百万人、下手したら何千万人に一人という話さ。」
「故に、同じ時代に複数のサーヴァントが現界する可能性も低い。五人まではそろっても、六人目が召喚されるまでに誰かが寿命を迎えちまう、みたいにな。」
「だが世の中には偶然とか奇跡って言葉が存在する。ごくごく稀に同じ時代にサーヴァントが七騎そろう時がある。これがこの世界の聖杯戦争の始まりとなる。」
「つまり、『同じ時代に英霊を召喚できるほどの力を持ったメイジが七人いて、それぞれがサーヴァントを召喚すること』が聖杯戦争を開始するための条件ってことか。」
「ん、正解。」
架が確認するようにまとめると、ヴァロナが満足そうに頷いた。
架も向こうの世界の聖杯戦争についても完全には理解していない。
だが以前、遠坂凛から聞いた話によると、聖杯がそれにふさわしいかどうかを選定し、選ばれたものに令呪が与えられマスターとなり、サーヴァントを召喚するらしかった。
こちらは逆である。サーヴァントを召喚できたものがマスターとなり、聖杯戦争を始める際に聖杯から令呪が与えられる、というものだ。
「聖杯戦争が始まるまでは、俺たちもそこらの使い魔と同じだ。それに規模はハルケギニア大陸全土ときた。今この世界に何体のサーヴァントがいるかも分からん。まあもっとも、お前が現れてから何も起きないってことは、多くても六騎だってことだがな。」
退屈そうに話すヴァロナ。意外と好戦的なのかもしれない。それとも、何か聖杯にかける願いでもあるのか・・・。
ここで架は最も重要な疑問を口にした。
「じゃあ、何で俺は呼ばれたんだ?俺は英霊じゃないぞ?」
「ん〜、確かにそれは謎なんだが・・・」
髪をかきながら困った表情を浮かべているヴァロナはふと、架の異変に気が付いた。
「お前、魔力が乱れているぞ。何かあったのか?」
「え、いや、昨日ギーシュとやりあって、それから体調があまりよくないっていうか・・・」
「魔力不足か?じゃあ霊体化すりゃあいいじゃねぇか。」
「俺もさっきからそう思って試しているんだけど・・・」
「どういうこと?」
ルイズが尋ねると、それにコルベールが答えた。
「サーヴァントは霊的存在、つまり半分幽霊みたいなものなんですよ。だから普段は霊
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