四十一話:新しい後輩でござる!
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スパー殿に投げかける小猫殿。
「引きこもりなど無駄だ。私も昔引き籠ったことがあるが。結局イリナに部屋ごと破壊されて出て行くしかなくなったからな。だから諦めて出ろ」
「そんな人がいるお外に何て行きたくないですうううううっ!?」
過去を思い出して泣きそうになりながらギャスパー殿を引きずり出す。ゼノヴィア殿。
その言葉を聞いて。さらに外に対する恐怖がましたようなギャスパー殿。
「嫌です、嫌です、いやですううううっ!!!」
突如ギャスパーの眼が輝き始めまして。
その次瞬間には周りは時間が止まったように。モノクロの風景となっていました。
他の人達も固まっていました。
その中でギャスパーはゼノヴィア殿の手から離れて逃げようとします。
しかし―――
「この程度、イリナのしごきに耐えて来た私には通用しないぞ?」
「ヒイッ!?」
その手はガッチリとゼノヴィア殿に掴まれてしまいました。
何故でしょうか? 捕まえたゼノヴィア殿の方が泣いているのは何故でしょうか?
そうこうしているうちに周りの停止された様な空間は解除されていき。
他の人達も動けるようになりました。
「わたしは…わたしは…っ!」
「あ、あの、元気出してくださいですううう」
「ねえ、バジル君。どうしてゼノヴィアが泣いてそれをギャスパー君が慰めているんだい?」
泣き崩れるゼノヴィア殿。それをオロオロと慰めるギャスパー殿。
恐らくは祐斗殿からしてみれば。
時が止まってから一瞬しか経っていないのでしょう。
ですが安心してください。
「拙者にも分かりません」
「そ、そうかい」
分かる方がおかしいでしょう。
「ギャスパー……神器を暴走させてしまったのね…」
「親方様。それでギャスパー殿の神器とは?」
結局聞きそびれていたことを再び親方様に聞きます。
時を止めると言うからにはかなり強力な物で間違いはないでしょうが。
「ギャスパーの神器は。『停止世界の邪眼』とても強力なものよ」
「『停止世界の邪眼』……。確か使い手によれば全ての時間を否応なく停止させる反則級の神器であり。神滅具にも近い力を持つ神器でしたか。……なるほど道理で」
時間が止められるわけです。
しかも先程の様子から考えてまだ制御出来ていない。
だからこその封印ですか……納得です。
「……僕はこんなの欲しくなかったです」
未だに復活しないゼノヴィア殿を慰めつつ。
ポツリと呟くギャスパー殿。
「ギャスパーはこの神器のせいで人間界では化け物としてヴァンパイアとしては純血でないという理由で差別されて
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