四十一話:新しい後輩でござる!
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対に開かないようになっています。
「少し、聞きたいことがあるのだが。いいか?」
「何かしら、ゼノヴィア」
「能力が余りにも強すぎるという事だがイリナとイッセーと比べてどうなのだ?」
「あんな化け物と比べられるわけないでしょ」
即答でした。
ゼノヴィア殿の質問に親方様をバッサリと切り捨てました。
まあ、あの二人と同格だと言うのならこの程度の封印で抑えられるわけがないのですが。
「ならば、何とでもなりそうだな。なに伊達にイリナの友達をやっているわけではない。打たれ強さには自信があるぞ」
若干虚ろな目で語るゼノヴィア殿。
ああ……。ゼノヴィア殿の不幸は悪魔になっても終わらないのですね。
強く生きてください。
「と、とにかく開けるわよ」
若干気まずそうに言い。扉に描かれている魔術刻印を解除していく親方様。
そして全ての封印が解かれた瞬間―――
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」
響き渡る悲鳴。
一体この悲鳴は!?
「はあ……みんな心配しなくていいわ。入るわよ」
親方様に従いぞろぞろと部屋に入って行く拙者達。
「あうう! 人が一杯来たぁぁぁぁぁぁあああ!?」
そこにいたのはこちらを見て絶叫する。
何故か段ボールに入った小柄な金髪美少女でした。
なるほど、こういうのを箱入り娘と言うのですね!
拙者、日本に来てまた新たな発見をしました!
「……何を勘違いしているんですか? バジル先輩」
呆れた様に見て来る小猫殿が言っていることが良く分かりません。
何とか金髪美少女が落ち着くのを待ち。
改めて親方様から説明を受けます。
「この子は私の『僧侶』のギャスパー・ヴラディ。転生前は人間と吸血鬼のハーフだったの」
ギャスパー殿が引きこもってしまった段ボールを指さす親方様。
中からは時折こちらの様子を伺うように。赤色の目が覗いていて若干ホラーです。
「それでどうしてこんなところに封印していたのでしょうか?」
「ギャスパーの持つ神器が原因よ」
「その神器とは?」
「それは…………」
親方様と拙者が話している丁度その時。
朱乃殿と小猫殿がギャスパー殿を段ボールの中から出そうとしていました。
「ギャスパー君。一緒にお外に行きましょう」
「嫌ですうううううう! お外怖いですうううう!!」
まるで母親の様に優しく語り掛ける朱乃殿。
しかし、ギャスパー殿は段ボールの中に閉じこもったまま出てきません。
「……ヘタレヴァンパイア」
「うわーん! 小猫ちゃんが苛めるううううっ!!」
本当に外に出す気があるのかと思う。
辛辣な言葉をギャ
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