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日向の兎
1部
30話
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れらを左袖から取り出した蓬莱の枝で弾きながら、私は距離を取るために後ろに下がる。が、サスケのスピードも中々のようで距離が思ったように開かない。
「やるではないか?」
「それはどうも」
その直後、サスケは先ほどまで散らせていた火球を集中させた。その火球の背後にぴったりと張り付くようにサスケは行動し始める。
私が火球を弾くなりした直後の隙を突くことを狙っているな。
これが万全の状態の私であれば片腕で火球を払い、もう片方でサスケを牽制したのだが、今は片腕が使えないので不可能だ。
ならば、少しばかりのダメージは覚悟せねばならんな。
私は左腕で火球を払い、サスケに狙いやすいように体の防御を無くす。すると、案の定彼は防御できない私の懐に潜り込み、一気に勝負を付ける為に苦無を私の首に向ける。
「とった」
私の面がカラリと音を立てて地面に落ちる。


「ひや、ほっへない(いや、とってない)」
寸前で顎を下げてサスケの苦無を歯で食い縛る事で難を逃れた私は、彼の腹めがけて膝蹴りを打ち込む。
私の打撃の威力と危険性を知っている彼は蹴りが当たる前に苦無を離して、過剰と言えるほど大きく後ろに跳び退いた。
……やはりと言うべきか、サスケはあの呪印で疲労を忘れているだけの状態らしく、あの動きの割りに息が上がっているな。恐らくかなり血中の酸素はギリギリでやりくりしている状態だろう。
ならば、あの術ですぐに終わるな。
方針の固まった私は咥えた苦無をサスケに投げ返すと同時に左裾から水を封じた巻物から水を口寄せし、チャクラを最速で練り上げて術を発動する。
「水遁 天之狭霧神」


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