1部
30話
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にヒナタ達を殺さなければならなくなった時にそれができるか?
そんなもの、考えるまでもなく無理だ。
では、私は一体何の為に戦うか?言うまでもなく、私は私にとって大事な物の為に戦う。
……だが、それが力の源かと言われれば疑問符がつく。それに関して、以前から疑問があったのだ。
私は同年代の者より思考が変わっているという自覚はあるのだが、忍具や術の発想が何処から出てくるのかが不明なのだ。
閃きと言ってしまえばそこまでかもしれないのだが、蓬莱の枝を作った時の振動を活用するという発想、弁財天のような音で探知する方法など、今まで無かった発想が文字通り降って湧いたように浮かんだのだ。
その上、両方とも生み出すまでにミスはただの一度もなかった。
つまり、私は今まで一切のノウハウのない技術を、ただの一度もミスを犯さずに実用化させたという事だ。
流石にこれはおかしいと言わざるを得ないだろう。
才能やそういった類ではなく、元からそれらのノウハウを持ち、その結果すら既に知っていた?
……私は一体何を考えているのだ?いや、違うな。
私は一体、なんだ?
私がそこまで考えた時、不意に背後のサスケが起き上がった。
同時に私の頭を目掛けて手裏剣が放たれた。我ながら情けない話だが、自問自答の結果、随分と動揺していたらしい。
回避に失敗し、たかだか手裏剣如きに右腕をやられるハメになるとは……
「……で、サスケ。どういうつもりだ?」
ゆらりと幽鬼のようにこちらを見て、手裏剣を構えるサスケに問いかけると。 酷く歪んだ笑みを浮かべながらサスケは答えた。
「今ならあんたを倒せる気がするんだ。
……あんたから言い出した事だよな?殺す気で攻撃していいってのは?」
今のサスケが普通じゃないのは一目みれば分かるが、原因は首筋から奇妙な刺青のように広がっている呪印か。どうやら能力向上だけではなく、極端な攻撃性の増大というオマケ付きのようだな。
結果、今のサスケは意識が辛うじて覚醒した状態でそんな事になっているのだから、半ば寝ぼけながら襲ってきているという具合か。
「その通りだが……寝起きの君にやられる程に安く見られていたとは心外だな。少しばかり躾が必要か?」
サスケは再び笑みを浮かべると、普段の倍以上の速度で印を結びはじめた。
印から察するにどうやら火遁のようだな。普段ならば何の問題もなく受け流すなりができるのだが……右腕が今現在動かせん。
サスケの奴め、見事に私の肩関節部分を狙ったようで、手裏剣は関節部にまでは到達していないものの、下手に動かせば関節部分まで到達しかねん。
「火遁 鳳仙花の術」
サスケは口から散弾銃のように小さな火の玉を私に飛ばしてきた。加えて言うならば、火の中には手裏剣も仕込んでいる。
そ
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