第五話「海に響く爆音」
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でもないことは百も承知だシャル、それに僕だって馬鹿馬鹿しいとは思う...あの世なんて迷信だと思ってるさ。
だが可能性が無いわけではない。...もっとも、地獄にしては生温い気もするがな。」
自分が極楽にいる等と自惚れるつもりも彼には無い。
それ程に善行を前世...と言ってもいいのかどうかはまだ判らないが積んでいるとも思わなかった。
「むしろ僕は傷つけた...からな。」
「坊ちゃん...」
リオンは世界をも揺るがす刃である友を除いて他にこの世界に持って来れた物など何も無かった。
ただ一人、何に代えても守りたかった人や自分のことを受け入れてくれた仲間たちとももう二度と会うこともない、そんな気さえした。
だがそれでも彼はたった一つだけの望みを持っている。
彼は答えが知りたかった。何が本当に正しくて、何が間違えているのか。
「一人でって言うのが間違い...お前はそういったな。」
彼らに会うまで、リオンの傍に本当の意味でいたのはシャルティエと彼女しかいなかった。だからもしそれを聞いたのが『過去』の彼だったとすれば眉唾物だったことだろう。何せ一人と言うのが間違いだったとしてもその相談する相手はどこにいるのか。綺麗事ととしかとても思えなかっただろうし、「貴様に何がわかる」とでも言った筈だ...だがそう突き放すには彼の言葉は胸に響き過ぎていた。
だからと言って昨日まで生きてきた自分が間違っている、と改められるほど人は単純ではない。
彼は今自分から進んでまた他人の傍にいようとしていた。フェイトが彼の求める答えをくれそうな気がしたから。
「自分でも馬鹿馬鹿しくなるな。まさかこんな直感で僕が人と行動するなんて。」
「いいじゃないですか直感でも。僕らはまだこの世界のことを何も知らないんですから。この世界が本当は何なのかも判断できないくらいに無知だったら勘に頼るしかないでしょうとも。
それに坊ちゃん...結構確信してるじゃないですか。」
「まあな...」
潮風を感じつつゆったりとしていた。もしこれが決戦の前でないなら本の一冊でも読みたいところだ感じていた。
「それにしても...遅いな。話を聞いた限りでは直ぐにでもジュエルシードが見つかりそうな気がしたが。」
「それもそうですね...意外に探索に手間取っているんでしょうか?」
暴走体と魔道士の力は既にリオンは知っていた。なのはやフェイトのランクで一流の力だと言うのならはっきりってリオンにとっては恐れるに足らなかった。無論今日に関して言えば飛行でかなりの体力を使う不安はあるがそれでも不意を打たれたりしなければ...真正面から戦かえれば負ける気は微塵もしなかった。決して傲慢や慢心ではなくそれだけの力の持ち主だった。だからこそその声も表情も余裕で満ち溢
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