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SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-4 シリカとピナ
Story4-8 理不尽な世界
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足が動かないんです……」


シリカは必死にシャオンの言葉を否定。

だけれども、動けないし、立てない。


キリトが軽く笑って右手を差し出してきた。

その手を握り、シリカは立ち上がることが出来た。


「なんか、ホントに悪いな、シリカ。おとりにするようになっちゃって。
本当は、直ぐに言うつもりだったんだ。でも、シリカに怖がられてしまうと思っていえなかった」

「俺も………黙っててごめん」

シャオンたちは謝罪を行っていた。

「いえ、そんな、大丈夫です。だって、だって……」

シリカは、全員を見て

「3人のおかげで私も、ピナも…」

笑顔で、必死に笑顔を作って……でも

「あっ……」

脚から崩れ落ちる。



シャオンが反対側からも支えた。

「街まで送ってあげるよ」

シャオンとキリトはシリカを連れ、この思い出の丘から出た。
















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















第35層の風見鶏亭。



シリカは、言いたい事。

凄くあったけれど、言葉が出ない。

まるで喉に小石が詰まったかのように言葉が出ないのだ。

そこは、シャオンが借りていた部屋。

その部屋の窓からはもう夕陽が差し込んでいた。

その光の中、二人を見てシリカは漸く、震えるような声で言った。

「みなさん、やっぱりいっちゃうんですか?」

2人は暫く沈黙。

シャオンが先に動いた。

「ああ、結構前線から離れちゃったからな。直ぐに戻らないと……」

キリトも頷く。

「そうですよね……」

シリカは残念そうに呟いた。



『自分を連れて行って欲しい』と言う懇願。

口に出す事が出来なかった。




シャオンのレベルが80

キリトのレベルが78


そしてシリカのレベルが46.

その差は、低いキリトとで32。

残酷までの明確な差だ。

2人の戦場についていってもシリカなど一瞬でモンスターに殺されてしまうだろう。

それに2人に迷惑をかけてしまうのも、耐えられない。

同じゲームなのに、同じゲームにログインしているというのに、現実世界以上に高く分厚い壁があって到達できない。


「あ、あたしは……」


シリカはそこでぎゅっと唇を噛み、溢れようとする気持ちを必死に押しとどめた。

それは、2つの涙の形へと姿を変え、ぽろりとこぼれた。

その時だ。

「レベルなんて、端から見ればただの数字だって」

シャオンの声が。

続いてキリトの声。

「この世界での強さ
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