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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-4 シリカとピナ
Story4-5 花の層フローリア
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をぱちくりさせており、シャオンもよくわかってないような表情をしている。


でも、2人は頷いてシリカの両隣へと向かい歩き始めた。



ゲート広場を出ても街のメインストリートも花に埋め尽くされており、その中を並んで進んでいた。

この時、シリカは2人に気づかれないようにそっと、
2人の顔を見ていた。



思い出すのは2人に出会った時の事。

それがまだ1日もたっていないと言うのが自分でも信じられない。

それほどまでに、2人の存在が自分の中で大きくなっているのだ。




でも、2人はどう思っているのだろうと窺う。


――聞いてみたいなぁ。二人のこと


シリカは暫く躊躇した後、思い切って口を開いていた。


「あ……あのっ。キリトさん」


キリトの方から聞いていた。

「妹さんのこと、聞いて良いですか?

現実の事、聞くのはマナー違反だってわかっているんですけど……その、私に似ているって言う妹さんの事」

キリトは一瞬顔をしかめたが、ため息をはき

「……仲はあまりよくなかったな」

ぽつりぽつりと話し始めた。

「妹って言ったけど、ほんとは従妹なんだ。事情があって、彼女が生まれたときから一緒に育ったから向こうは知らない筈だけどね。そのせいかな……どうしても俺の方から距離を作っちゃってさ。顔を合わすの……避けていた。


それに 祖父が厳しい人でね。俺と妹は、俺が8歳の時に強制的に近所の剣道長に通わされたんだけど、オレはどうにも馴染めなくて2年で止めちゃったんだ。
じいさんにそりゃあ殴られて。

そしたら妹がおお泣きしながら『自分が2人分頑張るから叩かないで』って俺を庇ってさ。

俺はそれからコンピューターにどっぷりになっちゃったんだけど、本当に妹は剣道打ち込んで、祖父がなくなるちょっと前には全国で良いトコまでいくようになっていた。じいさんも満足だっただろうな。

だから、俺はずっと彼女に引け目を感じていた。本当はあいつにも他にやりたい事があったんじゃないか、俺を恨んでいるんじゃないかって。そう思うとつい余計に避けちゃって……そのまま、ここへ来てしまったんだ」


キリトは言葉を止めると、そっとシリカの顔を見下ろした。

「だから、君を助けたくなったのは、俺の勝手な自己満足なのかもしれない。妹への罪滅ぼしをしている気になっているのかもしれないな……ごめんな」

シリカは、一人っ子だった。

キリトの言う事は完全に理解できなかったが、キリトの妹の気持ちはわかる気がした。

「妹さん、キリトさんを恨んでなんかいなかった、と想います。何でも好きじゃないのに、頑張れる事なんかありませんよ。きっと、剣道、ほんとに好きなんですよ
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