第六章『辻斬り現る』
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った。その笑みは美しくて綺麗な笑みだ。
輝は満面の笑みを見た瞬間、意識が途絶えた。
体に温もりを感じる。不思議に感じて目を開けたら知らない天井が見えた。
「ここ・・・どこ?」
いつの間にか気を失っていたらしい。何時からだろうか?確か、幽々子が自己紹介をしてそれから・・・・されから?・・・全く思い出せない。
布団から起き上がり辺りを見渡した。寝かされていたのは和室の部屋だ。輝以外は誰もいない。
ここはもしかして幽々子の屋敷かも知れない。断言は出来ないが。
「体は大丈夫ですか?」
一人で考え込んでいたらそこへ妖夢がお盆を持って入ってきた。その後ろに幽々子も続けて入ってきた。
「よかった〜死んでいなくて」
「幽々子様縁起でもないこと言わないでください」
「だって死んでいたら閻魔様に怒られるもの〜」
本人の目の前でなんちゅう会話をしとるんじゃ、と心の中でツッコム輝。
「あの〜なんで俺こんな所にいるんですか?」
二人は輝の側に座り、質問に答えた。
「私が自己紹介した後、突然糸が切れたように倒れたのよ。目は白目向いているし、口からは魂みたいなものが出ているし、とにかく大変だったのよ」
意識が無くなっている間にすごいことが起きていたようだ、特に口から魂。流石(?)幻想郷、恐るべし・・・。
「あ、俺まだ自己紹介してないですね」
「そういえばそうね」
輝は掛け布団を退かし、正座をして名乗った。
「俺の名は輝、輝くと書いて輝です」
「私は名乗ったからいいわね」
「私は魂魄妖夢、庭師兼幽々子様の警護役しています」
全員自己紹介が終わった後、輝はふと疑問を持ち質問した。
「ちなみに二人は幽霊ですか?」
「いえ、私は半人半霊、つまり人間と幽霊のハーフです」
「私は亡霊よ、アキ」
幽々子にもアキと呼ばれた。輝と呼ぶよりアキの方がよびやすいのだろうか。
「へぇ〜そうなんですか」
亡霊はともかく半人半霊は聞いたこともなかったので驚いた。世の中にはまだ知らない妖怪やら幽霊がいるものだと思う。だけど亡霊って実体化しただろうか。さっきから幽々子がお盆の上に載っている食べ物を盗ろうとしては妖夢に手を叩かれているから実体があるのだろう。いや、半霊と亡霊だからお互いに触れるのか。
一人でそんな事を考えていたら不意に幽々子が話しかけた。
「アキが何考えているか、だいたい察しが付くわ」
「え?」
「?」
なんだろう、このデジャブ感。前にもあった気がする。
幽々子は突然片足と肩を露出させた。肩まで露出しているせいで胸の谷間まで出てしまっている。
「ちゃんと本物よ☆触ってみる?」
「なっ!!」
ボォオッ!←輝が赤面した音。
「ゆ、幽々子様!!」
「本当に赤面したわ。
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