第六章『辻斬り現る』
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ばれる女性は輝の方を見ず、声のした方を向いていた。輝も声のした方を向こうか迷ったが、押す力が弱まったので輝も声のした方を向いた。
声の主は門の前に立っていた。背は輝と同じかやや上、髪は桃色で肩まで伸びている。頭にグルグルのマークが描かれた帽子(?) を被っていて水色の着物を着ている。そして女性の周りには人魂が浮いていた。
「幽々子様!なぜ止めるのですか!?」
幽々子と呼ばれる女性はゆっくりと歩いてきた。
幽々子と言う名前に覚えがあった。映姫が言っていた名前だ。
「閻魔様から連絡があったの。外界から落とされた人間が来るからよろしくとのことよ」
「・・・・」
妖夢は固まった。そしてゆっくりと輝の方を向き、再び幽々子の方を向いた。
「幽々子様、外界から落とされた人間の特徴は?」
「え〜と確か・・・カチュウシャをしていて、背は閻魔様より上、小町よりやや下、能力は・・・なんだっけ?」
人差し指を唇に当て「う〜ん」と言いながら考え始めた。なんだがわざとらしさが有る様に見えるのだが気のせいだろうか。暫くして「あ」と声上げ、手をポンと叩いた。
「そうそう、屍を操る程度の能力よ」
「カチュウシャをしていて、背は閻魔様より上小町よりやや下、能力は屍を操る程度の能力・・・・」
再び輝の方を向く。何度も見なくともカチュウシャをしている男性なんて輝しかいないだろう。
「幽々子様もしかして・・・・」
「今まさに貴女が刺し殺そうしている人よ」
妖夢は白楼剣の力を抜いた。
輝は手を放すかどうか迷ったが、これ以上攻撃はしないと思い手を放した。その後妖夢は白楼剣を鞘に収め、気まずそうに輝の方を向いた。
「すみませんでした!私が早とちりをしたばっかりに彼方を危険な目に会わせてしまって、本当にすみません!」
「いや、そんなに謝らないで下さい。誰だって間違いは有りますし」
早とちりで人を斬りかかるのはどうかと思うが。
「そうよ、妖夢。早とちりで斬りかかるのは今に始まった事ではないでしょ♪」
「うっ」
今に始まった事じゃないのか。一体どれだけ早とちりをしたのやら。
「それにしても、君凄いわね」
「え?」
「妖夢の攻撃を止めるなんて、中々出来ないわよ」
「そ、そうなんですか!?」
輝が驚くと、「そうなのよ」と返してきた。あの時は無我夢中だったな。人間窮地に立たされるとなんだか解からない力が出るものなのか。
「私が止めていなかったら、今頃串刺しになっている所よ。ふふっ」
微笑みながらさらりと恐ろしいことを言った。
「笑い事じゃありませんよ、幽々子様!」
確かに、笑い事で済まされる問題ではない。死んで笑い事で済まされたら泣くぞ。
「あ、そういえば自己紹介がまだね。私の名は、西行寺幽々子、よろしく」
満面の笑みで言
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