第六章『辻斬り現る』
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きに本気で来るなんて一刀で十分なのに・・・・。このまま素直に殺されるのも癪だと思い挑発を心がけてみる。
「あの〜付かぬ事をお聞きしますが」
「なんだ」
「二刀で俺を斬る気なんですよね?」
「・・・・。そのつもりだが」
「はぁ〜〜〜〜〜」
大げさに溜息をついた。
「なに二刀で俺を斬ろうとしているんですか?」
「・・・・は?」
「いいですか・・・。俺の強度は障子紙並みだ!」
「・・・・。貴様は何を言っている?」
額に手をつき、また大げさに溜息をついてから呆れたように言う。
「だ〜か〜ら、障子紙如きの俺に二刀もいらないと言う事ですよ。兎に遣られる自信だってあるんだ」
「なっ!?」
輝が言い放った言葉に女性は驚いている、それもそのはず。自分のことをここまで弱く言う奴なんているだろうか?断言しよう・・・・いない!
「俺は、貴女と侍が斬りあっているのを見ただけでビビる人ですよ?なのに、貴女は二刀で斬りかかろうとしていた」
「・・・何が言いたい」
女性の顔が変わった。さっきまで驚いた顔が一変して、怒りがこもっている顔になっている。意外と挑発に乗ってきた。
「何度も同じ事を言わせないでください」
息を吸い、一拍置いて。
「障子紙如きに二刀もいらないと言う事だ」
「・・・・・・」
女性は刀を構えながら下を向いている。怒りを堪えているのかな?ならばもう一押し。
「もしかして、二刀も使わないと障子紙(俺)を斬れないとか?」
「・・・・・ろう」
「ん?」
「ならば良かろう・・・貴様如きの障子紙!この白楼剣だけで十分だ!!」
そう怒鳴り、長刀を鞘に戻し白楼剣と呼ばれる刀を構えた。
「かかってこいやぁッッ!!」
輝の声を合図するかのように女性は突きをする体制で突っ込んできた。
もしかしたら止められるかもしれない。怒りのせいで攻撃が大振りになっているのか。
今はそんなことどうでもいい。チャンスは一度きり、止め損ねたらあの世行き。
「はぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
女性が近づいてきた。
(神よ、我に力を!)
パァァンッ!と乾いた音が鳴り響いた。
「なに!?」
刀は残り数ミリ位で止まっていた、否、止めた。
「真剣○浜取りぃぃぃい!!」
合掌をするかのように、突きの攻撃を止めた。まさか漫画で見た技が出来るとは思わなかった。ありがとう白○兼○君、君のおかげで助かるかもしれない。
「甘いわァッッ!!!」
前言撤回。やっぱ助かりそうにありません。
止められたのにも関わらず、力を入れてきた。このまま押して刺すつもりだ。
「くっ!」
この状態を何とかしないと助からない。だけどこの状態を乗り越えたとしても助かるとは限らない。八方塞がりだ。
「まちなさい、妖夢」
声がした。
妖夢と呼
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