九校戦編
第18話 一寸先は?
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関する基本ソフトの部分や起動式は確かに公開しているけれど、製品に組み込まれるシステムのソフトと起動式は異なっていて、その部分は主にハードウェアに依存する部分なんだそうです。だから1人ですべてを担当したと考えるよりも、ソフトウェアをつくってから、ハードウェアをそれに合わせてつくるという手順。普通は全体を作る上でハードウェアをつくって、そこにソフトウェアを合わせるという方が主流だから、2人もしくは3人以上の分担制が自然じゃないかっていうことですよ」
「へー、そういう考え方もあるのね」
中条先輩はそういう考え方もあるんだと感心しだしたが、動揺している気配もある。その方向のプシオンは特徴的で深雪のものだ。達也のスキルは『小通連』の説明を聞いた時に、どうもハードウェアよりもシステムと起動式よりだから、システムか起動式の担当か補助をしているエンジニアという可能性が高そうだ。
「けれど、もっとおもしろい考え方もありますよ」
「何かしら?」
「FLTってフォア・リーブス・テクノロジーの略称ですよね?」
「普通じゃないの?」
「FLTの英語表記は知っていますか?」
「ええ」
「FとLを単独で日本語に訳すと何になりますか?」
「四つと葉、まさかあの四葉」
深雪の動揺がますます大きくなっている。まさか地雷を踏んだか。このあと、四葉の関係者が混ざっているかもしれませんね、と言おうかと思っていたのだが、
「まあ、FLTって会社は、そんなふうなこともしているから、トーラス・シルバーが1人じゃないって可能性が高いってことなんですよね」
深雪の動揺は収まりつつあった。これで思ったのは、達也と深雪は四葉家に関連する魔法師かなというところだった。
しかし、達也にとって、陸名翔を協力者にするか、そうでないかの判断を迫られてきている期日は、そう遠くないかもしれないと考えていた。
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