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僕の周りには変わり種が多い
九校戦編
第17話 策
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昨日の対戦でいかに手札を隠していたかが、まわりにもわかってしまったらしい。

これがあとで、本当かということになるのだが、それは九校戦のあとの話で、今の僕には知りえないことだった。

昼食時に、「達也は妹にちょっかいをだされると怒り狂うシスコン兄貴」というフレーズが一高の天幕では広がっていた。CADに細工していた大会委員を捕まえたというところが真相だったので、もう電子精霊探しはしなくても良くなった。

美月とレオは天然で連絡するのを忘れていたらしいのと、幹比古は他の3人の誰かが行なうと思い込んでいたのに対して、エリカは

「そういうこともあるわよね」

これって、気が付いていての確信犯だな。こういうのがエリカだと、あきらめることにした。

午後は、雫が離してくれない、と言うと語弊を招くが、戦い方のバリエーションが雫の知っているバリエーションと異なるので、興味をもたれたらしい。もちろん、モノリス・コード・フリークとしてだ。そこは勘違いしてはいないぞ。

結局は午後も雫の横で観戦することになって、レオたちもついてきていたが、今度は、素のままになりすぎないように、少し考えてから言うようにした。しかし、雫から「もっと違う方法は?」と問われて答えていると、一高の関係者からは、隠している手札はどれだけあるんだ? という視線を感じ続ける、という悪循環に陥っていた。それも一高の競技のときだけ、一高の関係者が多くなるので、そこは不幸中の幸いといえよう。

一部、他校からの視線も感じたが、そこまで気にしていたら、神経がもたない。



モノリス・コードの本日の分が終わったら、今度は夕方からの、ミラージ・バット決勝戦を観戦して、全員が飛行魔法ばかりというのには驚かされたが、先月発表されたトーラス・シルバーの起動式はA級ライセンスをもっている魔法師なら取得できるので、師匠に頼んで、試している最中だ。いまだプシオン誘導式のパラメータが確定できなくて面倒だ。

誘導式がなくても、サイオンにひきずられるプシオンが少ないっていいよなぁと、飛んでいる深雪を観ていた。そして最後になると深雪1人だけが飛んでいて、優雅に光球をたたいていく。最後に競技終了の合図があって、深雪が1位となり、一高の総合優勝を決めた瞬間となった。



その夜は、お茶会がミーティング・ルームにて行なわれて、幹比古は呼ばれるのは当然として、エリカが軍の施設を借りてくれたからという名目に、レオ、美月も呼ばれていた。達也がいない中、幹比古とだけ一緒なら、学校での魔法実技が同じだからといっても、話題はすぐにつきそうだ。

達也は「朝まで起こすな」ということらしいが、深雪から伸びる見えづらい霊気のラインは、下へとのびている。いったい何をしているのかと興味をもっておってみると、
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