九校戦編
第17話 策
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、プリンスの位置が下がれば、神経的な負けとなるだろうが、それをさせないために、わざと砲撃魔法にあわせて結界をゆらして、いかにも砲撃魔法がきいていますよ。もう少し強く放てば、結界魔法を抜けるかもと思わせるもの。
とどめの雷童子『らいどうじ』の派生形も、最初から少しずつ弱めていって、プリンスが防御魔法よりも砲撃魔法を優先した時のための作戦。防御魔法が弱くなったところで、幹比古が最大の威力で雷童子『らいどうじ』の派生形を放って終わったというところだ。
九島烈が楽しそうに笑っていたのは、これらの作戦のこともあった。
試合終了とともに、最後は予想外の正攻法に見える方法で勝ったことに、驚きの方が大きかったようだが、一高の特に1年生女子選手が観戦していた席では、勝ったことで拍手がおこって、そこから全体に拍手がわきあがった。
一高の天幕で観ていた、真由美や十文字も、3人がかりとはいえ三高のプリンスと真正面から勝負して、勝つとはさすがに思っていなかった。それは天幕にいた他のスタッフもそうだった。それゆえに勝ったというのに、反応したのは、観戦席より後であったのは、翔たちの知らないことだった。
この中で十文字が真由美を説得して、達也を筆頭にモノリス・コードへ出場させた思惑は、元々1年生に対しての、てこ入れの一環のつもりで、3位に甘んじるのではなくて、2位に浮上させること。1位はさすがに不可能だと思っていたのだが、結果は1位をとった。満足すべき結果といえるかどうかは、十文字も次期当主としては考え込むところだった。
その夜は、普段の年なら、新人戦優勝のパーティが開かれるらしいのだが、今年はその立役者と完全にみられている達也と、明日に本戦出場の深雪がいないということだ。なぜなら、明日のミラージ・バットの成績次第では、総合優勝もかかっているので、当然のごとくそっちが優先されたからだ。
手持ち無沙汰な僕は、結局レオたちと一緒にいて、今日のモノリス・コードについて幹比古とともに、話すはめになった。
ちなみにエリカからは、剣の使い方はまぁまぁ良かったけれど、なんで逆けさ切りのところを、水平切りなのよっと問い詰められた。レオだったら、まず先にノートで頭を叩かれている場面だろうなぁと思いながら、逆けさでたたきつけたら、下手をすると気で肺を痛めて、最悪肺が破れるかもしれないというと半分は納得したが、なんとなく腑に落ちないようだ。このあたりは、刀の使い方が千葉家剣術と円明流合気術の違い、というところで納得してもらった。
ちなみに『小通連』は重たい。気功術ができていなかったら、片手で持ってなんかいなかった。あとは、筋力だけで普通に振り回せるレオが使えるように、達也が再調整する予定だ。
最後に幹比古の魔法が届かなかったらという話にもな
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