マブラヴ
0866話
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いっそ今のスライムがどれだけの大きさを持つのかを見せてやったら納得するんだろうが……生憎とそこまでやってやる気はないしな。
そう言えばグリはどうしたんだ? 施設の周りを回っているだけで、特に何も感じない。キリスト教恭順派の方はこっちで全員片付けた以上、危険は特に無い筈だが……一度様子見くらいはしておいた方がいい、か。
「取りあえずそっちに関しては任せた。俺はちょっと外に出て、さっき放ったグリの様子やアルトの様子を見てくる」
「あ、そう言えば! その、こう言ってはなんですが本当に大丈夫なんですか? 向こうは12機の1個中隊だって話ですが。あのアルトという方も年齢を見る限りまだ10代でしたし」
この男、意外に心配性だよな。
だがまぁ……
「心配はいらない。アルトはああ見えても、こことは違うマクロス世界という世界ではエース部隊の一員だからな。それにいざとなったら俺も出る」
当然ながら、空間倉庫の中にはニーズヘッグが入っている。いざとなれば俺が出て奴等を鹵獲すればいいだけの話だが……アルトの実力は幾度となく戦場を共にした俺が一番よく知っている。そのアルトと、VF-25F。それもトルネードパック付きだ。襲ってきたのがどんな相手でも、撃墜する事は不可能だろう。
そんな俺の心中を理解した訳では無いだろうが、男は小さく頷き頭を一度下げてから外へと出る扉を開け、事態を収拾すべく去って行く。
それを見送り、3度外へと出ると……
「いや、これはさすがに予想外。……可能性としてはあり得ると思っていたが」
視線の先には手足、そして背中の跳躍ユニットや頭部といったもの全てを失い、胴体のみとなったF-15Eを4つの足で捕まえているグリの姿があった。
「GYAAAAAAA」
褒めて褒めて、と捕まえているF-15Eの胴体を俺の方へと差し出すグリ。
胴体のみは無傷だし、コックピットが開いた形跡もない。
中のパイロットは気絶しているのか、あるいは胴体以外が破壊された影響で不具合が生じたのか。はたまたグリフィンドラゴンという存在に唖然としているのか。
……ああ、なるほど。キリスト教というのはドラゴンを悪しき存在としているってのを聞くし、そんな相手にしてみればグリは神の敵なのか。……いや、それなら余計に暴れてもおかしくはないんだが。
ともあれ、コックピットがああなっている以上情報を聞き出せるパイロットはまだ存在しているのだろう。
そんな風に考えていると、空の向こうからVF-25Fがやってくるのが見える。
どうやらあっちも片付いたようだな。
当然と言えば当然だが、この世界の最新鋭機でもあるF-15EはVF-25Fには手出しも出来なかったか。1対1という限定された戦いだったが、グリも勝つ事が出来たし
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