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FOOLのアルカニスト
新しい力
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れ、ピアノの音色と歌声が一変する。そして、何かが湧き出すような感覚と共に透真の目の前に何者かが現れる。

 『オイラは戸隠で育った甲賀流の忍、猿飛佐助!』
 『真田十勇士一の変幻自在の忍術で、お前の旅路を助けてやるよ。』
 『全部オイラにまかしときな!!』

 呼び出されたペルソナは、威勢のいい掛け声とともに透真の中へと溶けるように消える。

 「今回のは両方とも威勢がいいな。まあ、ホテイもトウヤも魔法型だから、物理型はむしろありがたいんだが、なんというか脳筋臭い……」

 「それらは貴方の力、どう使うかは貴方次第です。どのような力も、使う者次第でございます」

 「そうだな……。これで用は終わりかい?」

 「ええ、今回やるべきことはやり終えました。現世で、貴方の目覚めを待っている方もおられるようですし、そろそろお別れですな。次会うのは、貴方自らの意思でここを尋ねたときとなりましょう」

 「ああ、世話になった。次は、自分の意思でここへくるさ」
          
 「では、その時まで御機嫌よう」

 遠ざかるイゴールの声と共に、透真は再び意識を失った。
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