第十一話 南雲大尉!!本人は水雷出身だった!!その五
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「では私と」
「いえいえ、そんなこと言わないですよ」
「まさかそんな」
「そりゃ確かに秘書さんとか最高ですけれど」
「お姉さんが教えてあげるとか」
「最高ですけれど」
それでもだというのだ。
「まさか伊藤さんと、とか」
「やっぱりないですよ」
「それに伊藤さん結婚されてますよね」
「そうですよね」
人妻だからだというのだ、伊藤が。
「人妻さんに手を出したら後が大変ですよね」
「やっぱり」
「ちなみに伊藤君のご主人は私の妻の兄で伊藤君自身も私の従妹だ」
今思いついた設定である、次に書く時には忘れているかも知れない設定だ。
「そして私も人妻には手を出さない」
「後が大変ですよね、不倫とか」
「洒落にならないですから」
「どんな政治家も不倫が公に出れば終わりだ」
例え悪田部の様な実力者でも、というのだ。
「それで終わった政治家は多い」
「ですね、もうお妾さんとか持てる時代じゃないですね」
「戦争終わって暫くはオッケーでしたけれど」
代々昭和五十年代位までだ、そうした人がいた政治家がいたのは。
「もうそうした人がいたら大スキャンダルですから」
「一発で政治生命終わりですよね」
「中にはあらゆる変態プレイをした人いましたけれどね」
「性界、いや政界のファンタジスタって言われてましたね」
傑物だった、そちらの意味では。
「もう額に変態って書かれたレベルの人いましたけれど」
「そうした時代は終わりましたね」
「過去のことだ」
まさにだ、そうした時代はと悪田部も言う。
「だから私も人妻と幼女には手を出さない」
「それもマスコミに尻尾を掴ませないのですね」
「絶対に」
「掴んだ者は南港にいる」
その中にというのだ。
「他には富士の樹海もある」
「ですね、俺達もそこは詮索しませんから」
「悪田部さんの女性関係には興味を持ちませんから」
興味がないのではない、持たないのである。
「命惜しいですから」
「無駄なことはしない主義なんですよ」
「賢明な判断だ、それでだが」
「はい、俺達のDT卒業ですね」
「そのことですね」
「そちらは君達だけで勝手にやってくれ」
実にあっさりとした返答だった。
「私は消えてもらう相手、謀略を仕掛ける相手以外の個人情報には興味がない」
「趣味もですね」
「そちらもですね」
「そうしたことは適当にやっていてくれ」
当人達で、というのだ。
「個人的なお勧めは未亡人だがな」
「くっ、究極に妖しい響きですね」
「その言葉自体が」
未亡人、これ程までに漢の浪漫を引き出させる言葉はない。甘美でありそれでいて妖しい魅力がある。まるで極上のそれでいて毒も含んだ熟れた果実の様な。
「是非お会いしたいですね」
「優しい未亡人に」
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