第2部
第1話 恋敵の恋敵による恋敵の為の会議
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ぁ気にするなッ?? 丁度休憩しようと思ったところだ」
更に窮屈になった部屋に連れてこられたラリー・フォルク大佐と巌谷榮二少将に頭を下げる伊隅と篁を余所に、鳳翔が2人に茶を出す。
「息子がお世話になっているようで……」
「いえいえ、顔をお上げください奥方様。
我々の方が提督に世話になっているのです」
慎ましく頭を下げる鳳翔を宥める巌谷は、少し唸ってからラリーと顔を見合わせた。
「とは言え、今迄に出ている情報の他に、新しいモノは無いな」
「閣下は一葉君の教官だったと聞き及んでいますが……」
「ああそうだ。
地球連邦軍第19MS士官学校、奴とここに居るラリー・フォルク大佐、それからリンドヴルムの艦長のフィカーツィア・ラトロワ大佐に第1MS中隊の中隊長、神宮司まりも中佐は、そこの第34期生だった」
「懐かしいですよ……あれからもう10年か」
ラリーがしみじみと懐かしむ。
「私も実際に聞いたわけではないのですが、彼……提督が初めて実戦を経験したのは……我々の主観時間で今から13年前、宇宙世紀0087年のグリプス戦役だと聞いています」
「ぐりぷす?」
「連邦軍内部で起こった内紛でな、ジオン残党狩りを目的とした治安維持部隊のティターンズと、ティターンズに反発した反地球連邦政府組織のエゥーゴの起こした紛争だ。
エゥーゴが勝つんだが、その直後に起きた第1次ネオジオン抗争でエゥーゴの主要人物が死んじまって、結局共倒れになっちまったがな」
雷が理解出来ないといった感じに首をかしげる。
「艦隊が結成される前から彼に浮ついた噂は聞きません。
無論今もですが……」
「あいつ奥手な上に女が苦手だからなぁ……」
男2人がしみじみと感想を述べる。
「女受けはいいのになぁ……」
「まぁ、まりもやラトロワが何時も張り付いてますからねぇ……」
???
客が帰っていた後、鳳翔を含む艦娘達は机を囲んで情報を整理した。
「……しかし、こうなったら正攻法で一葉君を崩すのは難しい。
やはり力付くで行くしかないでしょう」
「力付く?……何をする気だ加賀よ」
「決まっています」
加賀は立ち上がって親指を立て、サムズアップした。
「即成事実を作ります」
《《……なッ??》》
「あらあらまあまあ♪」
鳳翔を除くほぼ全員が驚愕する。
「抜け駆けするつもりかッ??」
「……悪くない」
「えっ、日向??」
「あわわわわ……」
長門が血相を変えて加賀に詰め寄る。
日向は加賀に便乗し、雷は予想外の発言に目を回している。
「簡単な事です、あらゆる手を使って彼を射止めればいいだけの話なのですから」
「むむむむ……」
「そこで、条約を制定しましょう」
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