第2部
第1話 恋敵の恋敵による恋敵の為の会議
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っている事を話して下さい」
「って言われても……」
「なんで私達?」
リンドヴルムの第1MS小隊の隊員、篁唯依と伊隅みちるは突然の拉致に戸惑いながら更に狭くなった部屋で、湯呑みを手に首を傾げた。
非番でリンドヴルム艦内のPXでティータイムを楽しんでいたら、突然現れた球磨と多摩に拉致され、頭が上手く回らない2人は、艦娘達の説明を聞き、困り顔で唸った。
千歳が差し出した湯呑みを手に、2人は顔を見合わせた。
「私達も提督の艦隊に配属されて何年も経つけど、司令の好みとかはあまり知りませんね」
「そうね〜、提督って執務以外は殆どMSデッキで整備しているから……」
「艦隊司令なのに整備をしてるのかクマ?」
「SFSとかプチモビのね。
MSの整備を手伝うと整備班から苦情が来るの。
「俺達の仕事を取るな」ってね」
「えすえふえす?」
「サブフライトシステムの略。
MSが乗る円盤みたいな飛行機の事よ」
雷の問いに簡単に答えながら、2人は間宮羊羹を口に入れた。
「あ、この羊羹美味しい」
「本当、合成食がごみに思えるわ……」
「じゃあ、一葉君の癖とか好みは……」
「えっと……紅茶に洋菓子に……整備くらいかしら」
「あんまり変わった事はしてないわよね、提督。
強いて言うならシミュレーターかしら」
「しみゅれーたー?」
「ええ、MSの操縦訓練に使われるんだけど、エインヘリアルでシミュレーターの稼働時間1番長いのが提督なの。
提督、生涯現役を謳ってるから」
「暇さえあればシミュレーター室に篭っています。
MSデッキかシミュレーター室に行けば必ずどちらかにいますよ」
「もう、あの子ったら……無理はしないようにって言ってるのに……。
やっぱりあの人に似たのかしら」
実の息子のワーカーホリックな面を垣間見て、鳳翔は困った様に額に手を翳した。
「申し訳ありません、ご馳走になったのに役に立てなくて……」
「いいえ、私もあの子の事が知れて嬉しいです。
お2人共そう畏まらないで下さい」
「なぁなぁ、他に一葉の事知ってる奴居ないのか?」
加古の問いに、みちると唯依は顔を見合わせた。
「そうねぇ……誰か居たかしら」
「あ、巌谷少将と大隊長は?
確か少将は提督の訓練校の教官だったって聞いたけど」
「無理だと思います……大隊長は兎も角、少将は……」
「球磨さん、多摩さん」
「「クマ/ニャ〜〜ッ??」」
「あ、ちょ、駄目ですって、待ってくださいッ??」
「って消えたわよッ?? どういう事??」
???
「……で、俺等が引っ張ってこられたと」
「はっはっはっ、若いってのは良いもんだなッ??
結構結構ッ?? 若者はこうでなきゃなッ??」
「「申し訳ありません……」」
「ま
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