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ハイスクールV×D ライド15
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れかよ』と。ある意味三大勢力間の戦争とか以前に、究極的に一個人の為に行動していると言う四季の行動原理に流石の聖剣コンビもフリーズしてしまった。
 まあ、根本的に四季の思考は詩乃最優先であるから、このリアクションも無理は無いだろうが。

「しかも、戦闘向けじゃなさそうな聖剣しか残っていないだろう、正教会は傍観か残りの一本の死守と言う異見で纏まってるんだろう。切り札は有るんだろうが、僅か二人で三本のエクスカリバーを相手に……なんてどう考えても負けるのがオチだ」

 そう言いきると四季は鋭さを増した視線で二人を見据える。

「悪いが、詩乃の安全をコカビエルの……ミジンコ以下の善意と、君達二人の能力に掛ける気は無い」

 エクスカリバーが三本。其処から推測すると敵の戦力はエクスカリバー使いが三人とコカビエルが一人。コカビエルの部下の堕天使が加わる可能性を考慮すれば敵の最大戦力が更に上がる。

「エクスカリバーに対抗できるのはエクスカリバーだけなのよ!」

「そうだな、対抗できるエクスカリバーが敵は三本……最大で二人で三人の聖剣使いを相手にする……そして、敵にはコカビエルも。絶対的に戦力不足だろ? ……って、どうした?」

 もっとも、同等かそれ以上の聖剣が有ればエクスカリバーにも対抗で出来るだろう。そんな事を考えながら先ほどから静かだったグレモリー眷属の方を向いてみると、全員が頭から突っ伏していた。

「……何遊んでんだよ、大事な話をしてる時に」

『それはこっちの台詞だ!!!』

 グレモリー眷属一同のツッコミが四季へと向けられるが、当の四季はと言うと。

「? 至って真面目だが?」

「他の人はそう思えないわよ。……私は嬉しいけど」

 最初から大真面目な四季だった。まあ、そんな四季の言葉に溜息を吐きながら突っ込みを入れる詩乃。

「兎も角、堕天使幹部の中でも特に凶悪且つ危険思想の持ち主で……ある意味じゃ『堕天使最強』と言う理想主義者のコカビエルの行動パターン、この駒王町と言う土地の“特別性”を推測すると、間違いなく悪魔サイドも無関係とは居られないだろう」

「どう言う意味だ?」

「単純な話しだ。大昔の戦争の続きがしたい、だから教会から聖剣を盗んだ。そして、今度は魔王の妹を殺す事で、悪魔と堕天使の戦争を引き起こす」

 そう言って四季は足元を指差した。

「既に巻き込まれているだけだ、お前達の思惑……いや、使命など関係なくな」

 四季の言葉に黙り込む。

「だが、協力は仰がない。悪魔側も神側と一時的にでも手を組んだら三竦みの関係に少なからず影響を与えるだろうからね……」

「そりゃそうだ。下手に動いたらどっちにしても、ある意味じゃコカビエルの思惑通り……と考えるべきだろう」
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