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DOG DAYS 記憶喪失の異世界人
第8章 絆
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衝撃波でワシは耐えきったが、ミルヒは倒れてしまった。

「ミルヒ!」

ミルヒは何とか地べたを這いつくばって耐えきっていた。

「だ、大丈夫です!!で、でも一体何が起こったのですか………?」
「分からん、一体何が………」

ワシはその後の言葉が出なかった。

「レオ様………?」
「何だ………あれは………」

そこには先程の妖狐は何処にも無く、大きな竜の顔と馬の体をもった化物がいたのだ………















「アンネ………!!」
「一体何が起こったって言うの!?」

セルクルに乗り、グラナ砦に到着した2人は天空闘技場で起きている事を見て、驚いていた。

「あの青い玉はジュエルシード………何で?私は持っていないしこの戦場を囲むように置いた筈なのに………」
「願いが届いた………」
「アリシア?」
「願いを受け入れてしまった………『過去を変える』という願いを歪めて『この世界を完全に無くし、別の世界でやり直す』という願いに」
「別の世界で?………って事は………」
「平行世界………レイが来た世界と同じ………」
「レイジと?それにアリシア、さっきから様子が変よ、どうしたの?」
「止めなくちゃいけない………アンネ、時間が無い。天空闘技場まで私を連れて行って」
「アリシア………?………分かった、行きましょう!!………でもその前に………」

そう言ってアリシアを抱き上げた………










天空闘技場では現れた怪物、麒麟がレオ達に向かって口を開いた。

「グギャアアアアアアアアアアアアアアア!!」

そして大きな咆哮と共に、口から雷撃を飛ばした。

「ミルヒ!!」

ミルヒに駆け寄り、抱え込んで何とか避けたレオ。

「レオ様!!」
「ミルヒ、大事ないか?」
「はい、私は………」
「くっ、また来るぞ!!」

「グギャアアアアアアアアアアアアア!!」

再び激しい咆哮と共に天空闘技場に複数の雷が落ちる。

「今度はワシ等に向かってでは無い………?」

レオがそう思っているとその雷から麒麟と同じ容姿をした小さな怪物が複数現れた。

「何!?」

「「「「「「グギャアアアアア!!」」」」」」

小さい化物達は揃ってレオ達に敵意を向けている。

「ミルヒ下がってろ。ワシが相手する………」
「………いいえ、私だって戦えます。足でまといにはなりません!!」
「しかし………いや、そうも言ってられんか。離れられると逆に守りづらいか………ミルヒ、なるべくワシから離れるなよ!!」
「はい!!」

2人は互いの聖剣、グランヴェールとエクセリードを構え、魔物に対し共に肩を並べるのだった………




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