暁 〜小説投稿サイト〜
俺の知ってる作品でバトルロワイアル
22話:右手に銀の弾丸を、左手に火の剣を持つ天使
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
飲み込んだ。
「まずい」
 別に期待していたわけではないが、今当麻が必要としている糖分は入っていなかった。
 早急にハチミツをイッキしなければ。
 どこかに調達できそうな所はないかなと地図を広げる。
 左上にある4-Bエリアにスーパーマーケットがあるらしい。まあ、ここら辺の民家を模した建物の中にもあるのかもしれないが、確率の高い方に行くのが賢明だろう。
 ついでに参加者名簿も見てみるか。



「瀬文さん‥‥?」



 かつての相棒の名が、刻まれていた。
 それを確認した後の当麻の行動は、ただ一つだ。
 左手を地面につけて、己の神をも冒涜するSPECを解放する。
「お願い、冷泉さん―――!」
 召喚するSPEC HOLDERは冷泉俊明。
 予知能力を持ち、幾度となく召喚に応じ当麻を助けた。
 彼を呼び、瀬文の居場所を預言してもらい合流する―――。

「なんで―――?」

 はずだった。
 なのに、冷泉は出てこない。
 躊躇うのもほんの数秒。
 当麻はすぐに原因にたどり着いた。
「クソっ! 制限か‥‥」
 主催に与えられた制限。
 当麻は、SPECの一切を使えなくなっていた。






 だが、それがどうした?





 そもそも、当麻はSPEC無しで数々の能力者を検挙していたのである。
 現にニノマエを確保した時はSPECをまったく使わずに頭脳と策だけだった。
 だからまさかの全封じにも動揺しない。
 それ以前に、当麻の左手のSPECは人の手で封じられるようなモノではない。期待するわけではないが、そのうち戻るだろう。
 そんなこんなをしているうちに、当麻のいる屋上にもう一人の人物が現れる。
 ガチャ、と屋上のドアが開かれる。
 当麻が目を向けると青いジャケット、眼鏡が特徴的な子供がいた。
 本来は赤い蝶ネクタイもあるのだが、今は失われている。
「こんにちは」
「うん。こんにちは」
 こんな状況だというのに落ち着いた様子だ。なかなか度胸のある子供だ。
「あたしは当麻紗綾。刑事だよ」
「僕は江戸川コナン」

 ブッ、と。思わず吹き出した。
 当麻紗綾の空気の読めないところである。

「‥‥」
 コナンは避難するような細い目付きで当麻を睨んでいる。
 そんなに笑わなくてもいいだろ、とでも言いたそうだ。
「ごめんごめん‥‥ククッ」
 まだ笑ってる。
「‥‥向こうのビルの屋上に転送されたんだけどね」
 コナンは隣にあるここよりいくらか高いビルを指差す。
 当麻のいるビルよりいくらか高い。
「なんか変なことやってるお姉さんが見えたから来たんだ」
 当麻の笑いが止まる。
 見られたのか、あの厨二病みたいなポーズを。
 コナンは
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ