第十話 魔術サイドとの邂逅
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説明したのだが……、それって絶対あのライティングの魔法のことだよね。まぁ、確かに、土御門さんの『目の前で』魔法を使って見せたんだけど……。
「そういうわけで」
「なっ!!」
俺は超能力を使って、テーブルの上に居る神裂さんを持ち上げ、そのままソファーに座らせた。
「今のが超能力です。能力としてはサイコキネシスのレベル4、一応重量で言えば1tぐらいのものまでは持ち上げることができますよ。それで次に魔法ですが、土御門さんに見せたのと同じやつでいきますね」
そう言うと俺は土御門さんにアイコンタクトし、両手を胸の前あたりで合わせた後、両方の掌をそれぞれステイルと神裂さんに向けた。
「ライティングっ!!」
対象は俺の両方の掌、土御門さんに向けた時はちょうど50%に威力を落としたライティングだったが、今回は片方に50%ずつ振り分けたので持続時間ゼロの最大光量で発動させた。
「うわっ!!」
「きゃっ!!」
どうやら二人ともまともに見てしまったようだ。以前の土御門さんと同じで、しばらくは視力が戻ってこないだろう。しかし、神裂さんの「きゃっ!!」という悲鳴が聞けたのは、もしかしたらなかなか聞くことができないレアな経験かもしれない。そして土御門さんはちゃんと目をつむっていたようで、俺のほうを見ながらニヤニヤしていた。
「な……何てことするんですかっ!!」
先に声を上げたのは神裂さんだ。なんだか反応が土御門さんの時とほぼ同じような気がする。まぁ、土御門さんは語尾が「にゃー」だったはずだが。
「それが神代の魔法だにゃー」
まだニヤニヤしながら土御門さんは二人を見ていた。
「いや、さすがにこのビルが消滅してしまうような魔法を使うわけにはいかなかったので、取り敢えず俺の使える無害で分かりやすい魔法を使ってみたんですけど」
「なにっ!?」
「なっ!」
「ちょ……ちょっと待て! このビルが消滅するだとっ!? そんな魔法まであるのか!?」
俺の言葉に全員が驚いていた、その中で俺に確認をしてきたのは土御門さんである。本当に驚いているらしく、いつもの言葉遣いではない。
「あー、ちょっと言い過ぎました。でも2〜3発あればこのビルぐらいは消滅させられると思いますけどね」
と、訂正を入れてみたのだが実は嘘である。本当はこの学園都市くらいの大きさならクレーターにできる魔法が存在するのだ。だが、このビル一つでこれだけ驚かれているのだから、それを言うのはさすがにやめた方がいいだろう。
「そうなると土御門、もしかしたら魔術サイドは彼を危険因子と判断するかもしれません。その時はどうするのですか?」
神裂さんが土御門さんに真剣な表情で問いかける。確かに神裂さんが
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