第十話 魔術サイドとの邂逅
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で、取り敢えず当たり前にボケてみた。
「わっ……私はまだ十八歳だっ!」
「あ、そうなんだ」
パッと見では二十代半ばぐらいだと思っていたので、逆にビックリだった。
「簡単に説明すると、聖人っていうのは、生まれた時から凄い能力を持ってる人のことだにゃー」
「そういうことですか」
一応、土御門さんのざっくりした説明に納得しておく。
「しかし土御門、この少年にどうして魔術のことを教えたんだい?」
「そうです土御門、学園都市の人間に魔術のことを教えるなどと、何を考えているのですかっ!」
ステイルの発言を切っ掛けに、神裂さんはテーブルの上に片膝をついて土御門さんに詰め寄った。
「ま……待つにゃー。こいつも一応魔術師なんだにゃー」
二人に追い詰められてか、土御門さんがいつも以上ににゃーにゃー言ってるような気がするなぁ。
「本当ですか?」
土御門さんに詰め寄っていたこともあって、こっちを向いた神裂さんの顔はちょっと怖かった。
「ええ、まぁ」
「だが、能力開発を受けると魔術はほぼ使えないだろう?」
俺が神裂さんに答えるとステイルが確認してきた。
「しかしこいつの魔術は使えるんだにゃー」
俺の代わりに土御門さんが答える。
「どういうことですか?」
「アレイスターが言っていたんだぜい。こいつの使う魔術は俺たちの魔術とは成り立ちが違うんだとさ」
詰め寄ったままの神裂さんに、アロハシャツの胸元を掴まれたままで土御門さんが説明する。
「成り立ちが違う? 確かに色々な魔術の形式は存在しているが、能力開発を受けても魔術が使えるという形式は、まだ発見されていないのではなかったのかい?」
ステイルがタバコに火をつけながら尋ねる。学園都市正門前で出会ってから今までに多分一箱以上は吸っているのではないだろうか。
「それがだにゃー……まー、何というか……」
「この世界の中で言えばそうなのかもしれません。ですが俺は別の世界から来た次元転移者なので、使えるのはこの世界の魔術ではなく別の世界で覚えた魔法や魔導や魔道なんです」
土御門さんが言いにくそうにしていたので、俺が二人に説明する。土御門さんがそこまでしゃべったということは、少なくともアレイスターの前で言ったことぐらいはしゃべっても大丈夫ということだろう。
「なっ!」
「本当ですかっ!?」
普通に考えればどう見ても頭のおかしいいわゆる『電波』な発言をした俺に、信じられないという感じの視線を向ける二人。
「ああ、恐らく嘘ではないと思うぜい。俺も最初は半信半疑だったんだが、実際本当に目の前で魔法を使って見せられたからにゃー」
そんな二人に土御門さんが
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