第一話 幼女で洋女で養女なの?
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グのトマトとチーズ、それからバジルが隠し味なの」
「みんな、あれだぞ? こんなに料理上手なお母さんを持って幸せなんだから。わかってるのか?」
「分かってるよ。ねぇ、なのは」
「うん」
「もう、やだ。あなたったら」
新婚気分でいちゃつく夫婦。
士郎の惚気に美由希となのはが答え、士郎の惚気に桃子さんが照れる。
いろんな意味でご馳走な光景です。
私は、毎日これを続けているいろんな意味で幸せな夫婦を気にしたら負けだと、高町あやめになる前に気付いたので、もう何も言わないし、何も反応しません。無視して朝食を摂る事に集中します。
「美由希、リボンが曲がってる」
「え、本当?」
「ほら、貸してみろ」
そんな夫婦と同じように仲良しな兄と姉も無視です。無視ったら無視です。
いちいち付き合ってたらストレスがマッハでゴーゴゴーです。
「ん、ご馳走様でした! はい、あやめちゃん、あーん」
けれど、自分の朝食を食べ終えて直ぐさま私の飲食を手伝おとするなのはは無視出来ません。無視しても無視しなくても無理矢理あーんしてきますが、無視しなければ喉にフォークが刺さるという惨事は回避できます。だから大人しく口を開けて好きなようにさせるのが賢い選択です。
人間諦めが肝心。小学校三年生にしていろいろと悟る私なのでした。
☆
そんな感じの朝食を終えて学校へ。
なのはに通学鞄を持ってもらいながら送迎バスに乗り込みます。
「なのはちゃん、あやめちゃん」
「なのは、あやめ、こっちこっち」
「すずかちゃん、アリサちゃん」
すると、バスの一番後ろ、四人掛けの席に座る紫色の髪の少女と金髪の少女に声を掛けられました。
それから私となのはがその席に近付くと、二人は間を二人分開けて真ん中に座れるようにしてくれました。
私達はそれに感謝しつつ座ります。
「おはよう」
金髪の彼女はアリサ・バニングス。一年生の頃から同じクラスで、なのはは彼女とすずかと同じ塾に今年から通うとかなんとか。ツンデレで釘宮ボイスに似た声の持ち主。両親は実業家で、お金持ちのお嬢様。自宅に十匹程犬を飼っている犬好き。アニメの世界から出てきたような幼女です。
「おはよう、なのはちゃん、あやめちゃん」
紫色の髪の彼女は月村すずか。同じく一年生から同じクラスで、なのはと同じ塾。アリサと同じように自宅に猫をたくさん飼っています。月村家は資産家の家で彼女もまたお嬢様。メイド二人と姉と四人暮らしをしていて、その姉の月村忍さんは恭也の彼女。いずれ高町家の親戚になりそうです。それと大人しい性格と見た目なのに運動能力が凄いのが特徴です。
「うんっ、おはよう!」
「おはようです、愚民共」
「誰が愚民よっ!」
「あ、あはは……」
そんな二人を加えて楽しく談笑しつつ、送迎バスは学校に向かいます。
「今日は三
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