第四十五話 ホエーモン
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を借りて、選ばれし子供達を乗せる筏はあっと言う間に完成したのだった。
レオモン[お前達なら、こんな海くらいきっと越えられる!!]
大輔「ありがとう、皆のおかげだ!!」
レオモンと大輔が握手を交わす。
その時だった。
アリシア「あっ!!」
おもむろにアリシアが声を上げる。
その視線の先、アリシアの手の中で………。
ぱりんっ!!
フェイト「あ…っ!!」
アリシア「デジタマが孵ったぁ!!」
ぷにぷにと可愛らしい、ユキミボタモン。
殻から飛び出して、アリシアの胸に飛び込んだ。
ユキミボタモン[アリシア〜!!]
声はプロットモンの時より大分幼いが…。
アリシア「お帰り…」
ユキミボタモン[うん…]
生まれてきてくれてありがとう。
小さなあなた。
レオモン[お別れだな]
フェイト「本当にありがとう、レオモン、皆も」
すずか「元気でね!!」
筏に乗り込み、綱を外す。
いよいよお別れだ。
培った友情。
蓄えた力。
刻まれた恐怖でさえも……忘れない。
ファイル島の皆のことは、決して忘れない。
揺れながら、筏が岸から離れていく。
寂しさに思わず泣き出してしまったアリシアの肩を優しく叩いて、フェイトは見えなくなるまでレオモン達の影を見つめていた。
ザン…ザパン……
穏やかな波が、太陽を反射し細かに光る。
子供達とデジモンを乗せた筏は、雄大な海に揺られ順調に航路を進んでいた。
ルカ「…まだ何も見えない」
ルカが目を細めても、広がるのは海の青ばかり。
どこまでもどこまでもそれは広がっている。
はやて「後どれくらいで着くんやろうなあ…」
大輔「おいはやて、しっかりしろよ、まだ船出して半日だろ?」
大輔は朗らかに笑いながらはやての肩を叩く。
しかしユーノは難しい顔で筏の中央に括りつけてある荷物を見遣った。
ユーノ「でも水も食料も、切り詰めて半月しか持ちませんよ。それまでにサーバ大陸に着かなかったらどうするんです?」
ファイル島に棲むどのデジモンも、レオモンでさえ踏んだことのない遠い地。
何日かかるかなど分からない。
何があるかも分からない航海。
そして決して余裕のある大きさではない、こじんまりとした筏と、それに見合う量しかない荷物。
不満はないが、不安はある。
大輔「ま、その時は魚でも釣るさ」
アリサ「後は天気が崩れないことを祈るだけね」
全ては天任せ。
アリサとユーノ、大輔はそれぞれ空を見上げた。
アリシア「うう…気持ち悪ーい……」
すずか「こんなに
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