マブラヴ
0865話
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アルト、生身の戦いだが大丈夫だな?」
「勿論だ。護衛対象は守ってみせる。……けど、アクセル。バジュラみたいにBETAと分かり合ったりは……」
「出来ないな」
キッパリとその言葉を否定する。
そもそも、もし分かり合ったとしてもここまで地球に被害が出ている以上はこの世界の住人が納得しないだろう。それにBETAに対する意思疎通が可能なのかどうかはずっとこの世界の住人が試してきたし、オルタネイティヴ3でもESP能力者の命の殆どを失いながら、それでも結局どうする事も出来なかった。それを考えれば、バジュラと違いBETAには意思の類は無い、あるいは俺達とは全く違い、理解出来ないものだと考えた方がいい。
「それより今をどうするかだな。正直な話、洋上プラントにいる奴等をどうにかするのならそれ程難しくはないんだが……」
「なら、それをやればいいんじゃないのか?」
「……問題は、俺がそっちに集中している間に他の手を打たれたらどうなるかなんだが」
そう。このマブラヴ世界でテロを起こす以上、生身以外の戦力を用意していると考えてもおかしくはない。例えば戦術機のような。
普通に考えれば難しいだろうが、アメリカの上層部にも繋がりがあるだろう事を考えるとそれ程おかしな話でもない。それにここまでありふれた兵器になってしまっている以上、可能性としては十分以上にある。
「なら、俺がその戦術機の方を相手にする。だからアクセルはプラント内部のテロリスト共を制圧してくれ。正直な話、EX-ギアを装備していても全てのテロリストを把握出来ない以上はどうしようもないしな」
「……それしかない、か」
そう呟いた時、テロリストの持っている通信機が不意に音を鳴らす。
『聞こえているか、悪魔の建物を動かしている職員10人程を神の御許へと送ったが、残りには逃げられている。そちらから回り込めないか? アルファ7 ……アルファ7?』
プラントの職員10人を神の御許へと送った。これが何を意味するのかは明らかだ。
ちっ、取りあえず素早く行動に移さないと、余計に被害が広がるか。
『アルファ7? ……やられたか』
通信の声はそう告げ、そのままブツリと通信が切られる。
恐らくこちらに情報が流れる事を恐れたのだろう。
「しょうがない、アルトの案で行くか。……おい、戦術機のような機体を出しても問題無くて、ここから一番近い場所ってのはどこだ?」
「……あ、は、はい。すぐに案内します!」
呼びかけて我に返った国連職員が、その場にいる全員を引き連れながら会議室の外へと出る。
さすがにここに残して行く訳にもいかないし、キリスト教恭順派と戦う際には色々と足を引っ張ったりもするが……これ程の施設になれば、当然どこかに専用の避難シェルターみたい
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