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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
外伝 苗っち、幻想郷でいらんことする
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むしろ普通の人間と何も変わらないようにも思えた。だが、同時に彼女が危険な存在ではないかと問われると、私の勘は否定しきれていない。
無害と危険、相反する二重判断、矛盾した存在。それが苗だった。
私は人生で初めて、判断を下せなかった。
(ま、結果として正解かしら。萃香相手にあの調子じゃ、幻想郷滅亡なんて夢のまた夢・・・)
霊夢の目線の先には未だ萃香に追い掛け回されて涙目になっている苗の姿があった。自分とそう歳の変わらないであろう少女の情けない姿に、そのような悪意が隠れているとも思えない。それもまた、霊夢の勘が告げている事実だった。
が、その瞬間。とうとう我慢の限界にきたらしい苗が反撃に出た。
「もう、いい加減に・・・せいやぁぁぁーーーーーーーッ!!!」
両足を大股開きで腰を落とし姿勢をがっちり固定。左手を正面から迫り来る萃香の方へ翳し、右手を後方へ、限界まで振り絞る。格闘技には詳しくないが、体のばねを利かせた本気の一撃に見えなくもない。まぁ鬼相手に力勝負を挑む時点で勝敗は・・・
ッ ず ど ん っ ! !
瞬間、凄まじい衝撃波が霊夢の身体を座った体勢のまま吹き飛ばした。
霊夢は肉眼では確認しきれていなかったが、その衝撃で神社の縁側に大きな亀裂が入り、石畳の一部がめくれ帰り、障子が一枚残らずビリビリに破け散った。ちゃぶ台の上の煎餅ももらい物の掛け軸も、瓦や畳さえも宙を舞い、その衝撃波で博麗神社本殿の生活スペースは甚大な被害を被っていた。そして座布団ごと神社の外にギリギリで着地した霊夢の目に映ったのは・・・
「ぎぃぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁ〜〜〜〜・・・・・・」
やられ役のザコ妖怪が吐きそうな間抜けな悲鳴を上げながら幻想の空を切り裂く、見覚えのある二本角の鬼だった。
その鬼は重力を無視するようにほぼ一直線で空を駆け―――
「あっ」
―――妖怪の山の中腹より少し上あたりに見事激突。なんと、そのまま”山ごと砕いた”。山の上部が衝撃で吹き飛び上空へ打ち上げられる。
衝撃で打ち上がった・・・というか飛ばされた山はそのまま雲の上をやすやすと突き抜け、何かに激突。その衝撃で―――
「あ・・・」
どやら天界のどこかに命中したらしく、神社どころか人里を丸ごと押し潰せそうなサイズの”要石”が上空より落下を開始。落下予測場所は・・・あれは、多分紅魔館らへんか?
「・・・あ」
紅魔館辺りから誰かが要石迎撃に飛び出した。遠すぎて見えないが、虹色の光を放っているのであの居眠り門番の美鈴だろうか?特大サイズの虹色に光るエネルギーを要石にぶつける。石はなんとか館から進路を変え―――
「あ!」
衝突させたエネルギーが強すぎたせいか要石が砕け、最も大き
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