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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第65話 聖王器ブランバルジェ
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、何かされる前に止めをささせてもらうよ」
桐谷の動きに危険を感じたのか、話すのを止め、そのまま桐谷を貫こうとステークを胸へと突き刺し………
「覇道……滅封!!」
「!?くっ!!」
その一突きはクレインに向かって放たれた炎の波によって止められた。
「桐谷!!」
その攻撃を放ったのは零治だった。
距離を取ったクレインを警戒しながら桐谷を突き刺した魔力の槍を破壊する。
「桐谷大丈夫か!!」
『零治、酷い傷よ!!早く処置しないと………』
「アギトユニゾンを解くぞ!!」
『分かった!!』
ユニゾンを解いた零治とアギト。アギトはその後、何も言わず、先ほどの救急キットを使い、桐谷の処置を始めた。
「れ、零……治………」
「喋るな桐谷!!」
アギトにそう言われても口は閉ざさなかった。
「気が………ついたか………?」
「ああ。だから安心して休んでろ桐谷」
「そう…か………分かった…………」
零治の答えを聞いて安心したのか、ゆっくりと目を閉じる桐谷。
『零治!?桐谷は………』
「大丈夫だ!意識を失っただけで呼吸もしてる!!こっちは私が処置するから零治は戦闘に集中しろ!!」
「ああ」
アギトにそう言われ、零治も後ろを気にせずクレインにゆっくりと近づいていく。
『零治、一応聞くけど何が分かったの?』
「何も気が付いていないさ、桐谷を安心させるためにああ言っただけだ」
『やっぱりね………』
呆れた様な口調でそう呟くホムラ。
「だけど、何となく引っかかっている事がある。まあそれも戦っていれば分かるさ」
そう話ながら桐谷は一旦刀を抜き、納刀した後、抜刀の構えをとった。
「さあ今度は俺と戦ってもらおうかクレイン」
「………」
そんな零治の言葉を聞いているのか、何も返さないクレイン。
ただ………
(勝った………)
その顔には笑みが浮かんでいた………
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