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英雄は誰がために立つ
Life4 戦いの後
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も中てられなくなる位だからだ。更に言えば、彼女は有名な聖剣デュランダルの使い手だ。最悪自分たちは勿論、ここには居ない眷族たちも消されかねないのだから。

 「あんまり遅くなるようでは、魔王様方にも如何報告していいモノやら」
 「いくら私たちがこの駒王町を任されているとはいえ、此処は人間界。捜索するにも人手が必要よ」
 「その適任となりそうな人が今日に限って欠席ですからね」

 適任の人物とは藤村士郎の事だ。彼はただ(・・)の人間達の裏世界の関東圏を治める藤村組の総組長の実子だ。自分たち悪魔や堕天使、天使たちとも拘わりは無いモノの、少なくともこの周辺では多大な影響力を持っているのだ。となれば情報も集めやすい上、人手も十分と言えるだろうからだ。

 「それならば、放課後に藤村君の家を訪ねてみましょう。幸い、彼自身が病気になっての欠席ではないとの事ですし、長引けば長引くほど反って藤村君の家にも迷惑をかけてしまうでしょうからね」
 「はい、会長」
 「承りましたわ」

 ソーナの言葉に朱乃と椿姫の二人は了承した。そして最後の一人に3人の視線が集中する。
 最後の一人とは勿論リアスだ。
 早急に解決する事こそ駒王町を任されている自分の責務であるだろうし、この町の平穏につながる事だと言う事は理解していた。しかし・・。

 「あのねリ「わかっているわよ」・・・そう」

 感情面ではどうしても納得できないでいたのだ。人間の幼馴染兼友達第一号である藤村士郎を巻き込むことに・・・。

 (無理やりにでも納得しなさい!迅速に解決する事こそ、士郎に対する迷惑も軽減できるのよ。リアス!)

 と、心の中で言い聞かせるのだった。


 −Interlude−


 同時刻、藤村邸。

 「――――ご馳走・・・・・・様でした」
 「お粗末様でした」

 教会の戦士――――いや、元教会の戦士ゼノヴィアは居間にて昼食を食べ終わった頃であった。

 ゼノヴィアが目を覚ましたのは昼前で、自分の置かれている状況や場所に最初は戸惑い、士郎が顔を見せると一瞬安堵するも迷惑がかかると考えて出ていこうとしたが、ちゃんと歩けないでいた事に気付かされて、今もこうして厄介になっていた。昼食まで作ってもらって。

 そんな目の前の人物をじっと見るゼノヴィア。
 赤と黒を基調とした服装に、黒縁の眼鏡をかけた短い銀髪の青年を。
 そんな視線に気づく―――いや、直に気づいてはいたものの、今気づいた素振りでゼノヴィアの方へ顔を向ける士郎。

 「如何かしたかい?もしかして、口に合わなかったかな?」
 「いえ!その様な事は決して!!」

 そう。士郎の料理は文句など蚊ほども付けられない位に美味い。少なくともゼノヴィアの人生の中では前回
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