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英雄は誰がために立つ
Life4 戦いの後
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!?というか、この子。全身黒タイツ姿って随分とマニアックな姿ね・・・。ハッ!まさか、これが士郎の趣「んなわけないだろ!」えっ!?士郎!!?」

 あまりの事態に前後不覚に陥っていたイリヤの上から、朝のトレーニングから帰って来た士郎が声を掛けて来た。

 「人の部屋に忍び込んで何してるんだ?」
 「ちょ、ちょっと士郎に用があっただけよ!?」
 「襖を静かに開けて忍び込むように入ることがか?」
 「何で知って!?・・・・・・・・・って、見てたのぉおお!?」

 そう、この男全部見ていたのだ。
 ゼノヴィアの件をイリヤに説明しないといらぬ誤解を受けると踏み、いつもより早めに早朝のトレーニングに行き、帰って来てみればその現場を目撃したと言った処だった。
 間に入り侵入を止めさせる事も出来たが、イリヤは変に勘の鋭い所が女の勘以外にも有り、下手に隠し立てしようもあらば何を言われるか解ったモノではないので此処はいっそ様子を見ようと判断したのだ。それは長年多くの女性と共に過ごしてきた士郎の戦闘論理に他ならなかった。それ以前に経験則。

 しかしながらこの男。自身に対する好意、特に異性からの者となれば絶望的に鈍感故に、実姉とはいえ何故イリヤが侵入しようとしていたのかまでは分からずにいたが。

 「って!そんなことより、誰なのよ!?この子は!!」
 「スーー、スーー、スーー」
 「えっとだな。かくかくしかじかで―――」
 「――――しかじかうまうまなのね・・・。そう、イリナちゃんの」

 如何やら納得してもらえたようだと安堵の息を零した。但し心の中で。ポーカーフェイスで。

 一流の詐欺師の嘘と言うのは、虚実をうまく組み合わせられるモノの事だそうだ。
 士郎のイリヤに対する説明は正に“それ”である。

 「解ってくれたのなら、この娘を脅かさないでくれよ。俺は朝食の準備してくるから」
 「解ってるわよ」

 その言葉に嘘偽りがないと感じた士郎は、朝食を作るために台所に向かうのだった。


 −Interlude−


 現在リアスは昼休みに生徒会室にて、同じ3年せいであるソーナや朱乃、それに椿姫の三人でいた。

 「そう。教会の戦士ことゼノヴィア(彼女)、まだ見つかっていないの」
 「ええ、イッセーの幼馴染であり、同じく教会の戦士の紫藤イリナの口ぶりでは共に帰還した様じゃなさそうだけどね・・・」

 彼女たちの話題はゼノヴィアの行方についてであった。

 主の消滅の事を聞かされてしまい、尚且つそのこと自体は天界側では最重要機密事項故、何れアーシアと同じく異端認定されるのは時間の問題と言うのは予想出来ていた。
 その上、はぐれエクソシストにでもなられて自暴自棄になり此方に被害が有る様に成っては、目
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