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英雄は誰がために立つ
Life4 戦いの後
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する気が無い。手を出す気等、毛頭無い。
 やろうと思えば聖書の堕天使の一柱、コカビエルとて文字通り一瞬で塵芥に還られるであろうに。

 「さてと、取りあえず俺の部屋に寝かせるか」

 この屋敷には10以上の客間が有るだろうに、何故か自分の部屋で休ませることを選択する士郎。
 本人は否定するであろうが傍から見れば、立派な“お持ち帰り”と言えるかもしれないのだった。


 −Interlude−


 「フッフッフゥ〜!」

 イリヤは士郎の寝こみを襲う為、意気揚々と士郎の自室がある離れに向かっていた。

 藤村イリヤスフィールは美少女である。数年後には絶世の美少女の仲間入りは確実であろう。
 そんな彼女は勿論モテる。告白されたか事など2、30ではきかないほどだ。
 しかし、どれもこれも断っている。今までの誰もが、如何にもしっくり来ないのだ。

 そうして、様々な同年代の男を見てきた上で一番しっくり来るのが、実弟である藤村士郎だった。

 彼女はその答えが出るまでは少なからず士郎に対してブラコンではあったものの、答えが出てからはちょっとやばいんじゃないかと言うほどのブラコンぶりに変貌してしまった。
 しかし、自分から士郎に告白するつもりは無かった。その代り、士郎の方から告白する様にスキンシップが激しくなっていた。色々な意味で自覚は無いが。
 士郎はそんな姉の行動に対して、過保護過ぎではないかと困っていた。

 中学生の頃位からの彼女の夢が、将来番いたいと思う人との間に男の子女の子二人づつの合計四人位の子供が欲しいと言うモノだが、このままではその相手は・・・。

 閑話休題(それは兎も角)
 スキンシップの一環として、寝こみを襲う為に士郎の自室前に到着するイリヤ。

 (よ〜〜し!早速潜入よぉ〜!)

 意気揚々と同時に、静かに襖を開けるイリヤ。そうして潜入成功した目の前にはちょうど一人分の人間が、布団の中に頭からすっぽり入っている光景が有った。

 (あらら?士郎ったらこんなにムシムシして来てるのに熱くないのかしら?まぁいいわ。まずは添い寝のために潜り込みましょ♪)

 と、やけにノリノリで布団に潜り込んで行くがそこで事件が起きた。

 (さぁ〜♪士郎の寝顔、ご開・・・ちょ・・・う・・・・・・・・・・・・・・・って!誰ぇええ!!?」
 「スーー、スーー、スーー」

 あまりの事態に大声で驚くイリヤ。それもそうだ。布団の中に居たのは実弟では無く、見覚えのない全体的には青い髪に緑色のメッシュをした自分よりも年下であろう短髪の女の子が寝ていたのだから。

 当の女の子――――ゼノヴィアは、そんな大声にも反応せずに未だ寝息を立てていた。

 「なんで!如何して?この子は誰なの
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