新鮮な日常
第五章 不変知らずの幻想郷
東方変形葉57話「闇夜に微笑む王女」
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「あの妙な異変の主犯が、危険な運命の鍵を握っているのですね?」
「いや、そうとは限らないわ」
咲夜は自分の予測が全く当たらないことに少し落胆したが、すぐに立ち直った。
「関係しているのは確かなはずだけどね。…いや、もしかしたら、案外あのちびっこ宵闇妖怪が鍵を握っているのかもね」
冗談交じりなことをおっしゃったと思い、咲夜は少しだけ笑いをこぼした。
―――冗談とは限らないのだが。
そして裕海は、謎の船の内部へと入って行こうと思った時だった。
「宝物庫を狙ってきた賊め!成敗!」
「ちょ、いきなりかよ!?」
フードをかぶった謎の人が謎の綿あめを従えて襲ってきた。というか、なにあれ。綿あめ?雲?よくわかんないけど、妖怪であることは間違いない。というか一目瞭然だろう。
神拳 「天海地獄突き」
二つほどの雲の拳骨が連続してこっちに向かってくる。それと同時にピンク色の弾幕が不規則に散らばって妙に動きづらい。いきなり面倒な相手と勝負することになったなぁ。
結構前に作ったスペカを久しぶりに使ってみるか。
天変「局地的大彗星豪雨」
今もそうだが、このころのネーミングセンスときたらかなりアレである。
一応説明しておくと、弾幕が束となって放たれる光線もどきなので、あたると超痛い…はずなのだが。
「そんな生ぬるい光線、雲山の敵じゃないわよ!」
「…うそぉっ!?」
あの光線を、邪魔な蜘蛛の巣を払うようにしてはじきやがった。というか雲山って誰?もしかしてこの拳骨雲?
「ふふっ、賊なんてこんな程度ね」
「…なら、これならどう?」
変光「栄枯盛衰のミラ」
くじら座の変光星で有名なミラを表現した弾幕。明るくなったり暗くなったりする弾幕は視覚を狂わせ、混乱を導く。
「な、なによこれ…!くっ、一気にはじくわよ!」
連打 「キングクラーケン殴り」
…拳骨がめちゃくちゃに飛んできた。変光する弾幕はさすがに吹き飛ばされてしまった。
よく見たら、拳骨とは別のあの雲。ごっつい男性の顔をしている。
…さすがにここでたくさんスペカと体力を消費するわけにはいかない。これらのスペカで決着をつけよう。
霊剣「一触両断波」
「そいっ!!」
刃渡りが五尺に変化した、黒曜石以上のつやを出す五行霊剣を振りかざす。すると、なんでも切ってしまうこの剣は、一回振りかざしただけですべての弾幕がスパッと切れて消えてなくなる。さすがに拳骨は切っていないが、動けない状況のはずだ。
…はずなんだけど、拳骨は普通に俺を襲ってきたのだ。
「…しまった!あの拳骨、雲だから切っても切っても切られないじゃんか!」
術者であろう、フードの人は離れたところに避難している。まずい、初歩的なミスを犯しちゃった!
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