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東方変形葉
新鮮な日常
第五章 不変知らずの幻想郷
東方変形葉57話「闇夜に微笑む王女」
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ます!?」
「神術“出雲の注連縄”」
「っ…!?」
 相手を少し麻痺させる。実はこのスペカ、神術とセットで使うものなのだ。スペカだけだと、すぐに回避方法を見極められるからだ。特に霊夢なら一目だろう。
 それに、多少麻痺したところで避けられないなんてことはない。しかし、麻痺したことによる動揺があると、かなり注意しなければ避けられない。
「む、なかなかしぶといなぁ」
「奇跡の力があれば、無敵なのです!」
「そっか。じゃあもう一セット使おっと」
「どんとこいです!……え?セット?」

荒涼「血塗られた月のクロニクル」

紅い弾幕が早苗を中心に渦を巻き、どんどん迫っていく。血塗られるまでの、つまり皆既月食になるまでの経緯を弾幕であらわしているのだ。そして……

QED「たった一つの冷酷な真相」

「ちょっ!?わぁあああああっ!?」
 早苗付近で固まって集まっていた赤い弾幕は、それぞれ不規則に飛んでいく。当たる確率はかなり高く、ちょっと難しいのであまり使わないようにしている。
「ふぅ…あ、早苗の服装がひどいことになってる。仕事を横取りする気はないから、服だけ着替えてまた来てもいいよ。さて、ルーミア、調べようか!」
「うんっ!」



そのころ、紅魔館。
「お嬢様、紅茶が入りました」
 悪魔のメイド長、十六夜咲夜が、レミリアの純白に美しい蔓が伸びたような柄のティーカップに紅茶を注ぐ。レミリアは、その時思わず顔をしかめた。
「…咲夜、瑠璃色の紅茶なんて斬新ね」
「特別な葉っぱをご用意いたしましたので」
 と、どこか満足そうに言ってみせた。おそらく自信作なのだろう。飲食物が青いのは、体に取り込むものとしてどうなのかと思ってしまう。しかし、レミリアは「いつものことよ」と自分に言い聞かすようにして、できるだけ紅茶の色を見ないようにして飲んだ。
 紅茶が青いなら、きっと蒼茶である。
 ちなみに、味は無味のようで、完全に飲み損するお茶である。
「…で、貴方を呼んだのはほかでもないわ」
「例の、危険な運命について、ですね」
「その通り。実はね、今日がその日なの」
 レミリアは淡々と話を進めていく。料理は美味しいのにどうして紅茶だけはこんな感じなのか、というような雑念はまじっていたが、それでも真剣な顔で話を進めていく。
「…では、その運命を変えて来い、ということですか?」
「いいや、違う。たかが時を操る程度の人間に変えられるような運命じゃないわ」
 解釈によってはかなり厳しい言い様なのだが、咲夜はムッとすることなく、むしろ納得したような表情をしてみせた。
「ちょうどいいところに裕海がいるじゃない。なんか人食い妖怪もいるけど。裕海に解決してもらうわ」
 妖術を使い、レミリアは裕海のいるところを映像で映し出した。
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