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101番目の舶ィ語
第十七話。背中の温かさ
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「四方攻めからの虫さん達によるお・しょ・く・じ・ショーにご招待しまーす!」

俺の四方を固めるように虫が集まった。
俺を完全に取り囲む形で。

「それはご遠慮したいな……」

「ダ・メだよ!だってそのショーの餌は……」

「餌は?」

予想はつくが、外れている事を願って聞き返す。

「君だからね」

「やっぱりか……」

「うん。残念だけど……ここまで明かしちゃったからにはね。
バイバイ、モンジ君。やっぱり君の事は、好きだったよ」

予想通りの言葉と本日3度目かになる告白の言葉を言ったキリカが、右手の人差し指で俺を指すと虫達が一斉に襲いかかってきた。

「『干渉』、『変化』……糞、数が多いな」

俺は能力によって虫達を排除しようと試みたが……駄目だ。
1体1ならその物語に『干渉』して『改変』できるが複数を、それも四方を囲むように展開している虫達を同時に改変するなんて事は出来ない。
少なくても今現在の俺では……。
銃を撃って虫達の排除を試みるが数が多過ぎる。
すぐに弾切れを起こした俺に虫達が一斉に覆い被さってきた。
スクラマサクスで払うが数が多い。

(ああ、糞……これはさっきと同じ状況だ。
能力に目覚める前と同じように顔面にまで蜘蛛やワームが覆い被さって来やがる!
ちきしょうー、気持ち悪いなー)

抵抗する間もほとんどなく俺は虫達により襲われた。
頭から全身を包み込むかのように。
何の抵抗もできなかった。
いや、違うな。
抵抗しなかったんだ。
本当は……!
正直な話。
こうなる前に俺は逃げようと思えば逃げられた。
キリカはそれくらい油断というか、猶予をくれていた。
だけど俺は逃げようとしなかった。
出来なかった。
ヒステリアモードの俺には。
いや、違うな。素の俺でも逃げようとはしなかっただろう。
キリカを、女の子を置いて、そのまま逃げ出す事なんて事は。

「わっ、こんなに凄い目に遭っても、まだ心が折れないの??」

キリカは全身を虫達に覆いつくされている俺にやたらと驚いていた。
……そうか。
さっきキリカは言っていた。
まずは自分が精神を食べてから、虫達が肉体を食べる、と。
逆に言えば、俺の心が折れない限り、キリカは、虫達は俺を食べれないんだ。
何故ならここにいるのは現実の虫ではなく、あくまで『ロア』の蟲だからな。
だからこそ、ルールが存在しているんだ。

「がぼごぼがぼっ」

口を開こうとしたが、蟲が口の中に入ってきて開けなくなった。

(死ぬ!
『殺しても死なない男』とか呼ばれてたけど、これは死ぬ!
精神的に死ぬ!
口の中で蟲が蠢くとか死んだ方がマシだー??)

いきなり心が折れそうになった。

「何が言い
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