第67話 再生怪人が弱いと言う設定は割と通用しない場面もあったりする
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半身は何故かポリバケツの中にあった。
どうやら新八達と同じくずっと待ち伏せを行っていたらしい。
しかもポリバケツの中で―――
「おやおや、こりゃまた偉い大物が掛かってくれたみたいだねぇ。俺の事覚えてるかぃ」
「生憎だなぁ。俺が覚えられる敵キャラはラスボスクラス位なんだよ。そんじょそこらの雑魚ボス程度なんざいちいち覚えていらんない性質なんでな」
互いに会話をかわすもその会話はまるで鋭利に尖った刃のように鋭かった。まだ刃を交えていないと言うのに既に刃を交えあっているかの様に思えてしまう。
「銀さん、どうして此処に?」
「なぁに、前に扇風機を買った店でちょいと情報を小耳に挟んだんでな」
「扇風機を買ったって……あのガラクタの事ですか?」
実は前に扇風機を買い直す為にと骨董品店に足を運んだ事があったのだ。その際に多少いざこざに巻き込まれはしたがそれを無事に解決したお礼にとタダで扇風機を貰ったのである。
ところが、これがとんだガラクタであり結局廃品回収に出す羽目になってしまったと言うのは新八にとっても記憶に新しい事である。
「そんで、いろいろと探し回ろうと思ったんだけど、面倒臭いんで待ち伏せしてたらこれ……って訳だな」
「どんだけ適当だったんですか! まぁ、そのお陰で何度も助けられてる訳なんでしょうけど」
今更な事ではあるが銀時のこの適当っぷりに新八は何度か助けられているのだ。その為に余り強く反論が出来ない現状だったりする。
しかし、せめてもう少し真面目に取り組んでほしかったりする。
「さてと、お喋りはこの辺にしておくとするか。おいコラ! ここ最近で起こってる辻斬りは全部てめぇの仕業で間違いねぇな? 返事はYESかはいしか聞かねぇぞ」
「くくく、あぁそうだよ。俺もおニューの刀を手に入れて多少舞い上がっちまってねぇ。ちょいと腕試しにと夜な夜な腕っぷしの強そうな奴とやりあってたんだよ」
「ヅラもその中の一人って事か?」
「ヅラ? あぁ、桂小太郎の事か……奴も大した事なかったねぇ。あっさり片付いちまったよ」
終始人を食ったような言動を見せる似蔵に銀時は苛立ちを感じていた。相変わらずこいつの話し方は癪に障る。
だが、それが奴の戦術であるならばそれに乗るのも癪に障る。なので此処はぐっと耐える選択をした。敵の手のひらで踊るなど御免こうむるからだ。
「桂さんが……あんたまさか桂さんを!」
「寝言は寝て言いな。ヅラがてめぇみたいな雑魚キャラ如きにやられる訳ねぇだろうが」
「くくく、酷いねぇ。さっきから人の事を雑魚雑魚と……案外傷ついちゃうじゃないか」
「辻斬りやってる野郎がそんなピュアなハート持ってる訳ねぇだろうが! そんな事する奴ぁ大概泥水より薄汚ねぇハートしてんだよ」
「薄汚い
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