第67話 再生怪人が弱いと言う設定は割と通用しない場面もあったりする
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うか?
不安が募るばかりであった。
「やっぱり、此処は僕たちだけじゃなくて銀さんとかに頼んだ方が良かったんじゃないですか? 僕たちだけじゃ勝ち目なんてないに等しい―――」
言い掛けたその時だった。突如エリザベスの持っていた刀が音を立てて新八目がけて飛んできたのだ。
猛烈な風切音と共に鋭い刃が真っ直ぐ迫ってくる。咄嗟に新八はバランスを崩し背後の壁に激突した為に難を逃れる事が出来た。
後少し反応が遅れていれば新八の体と首が離れ離れになっていたかもしれない。
「いたた……いったい何するんだよ!」
流石にこれには我慢できなかったのか、怒り心頭な表情でエリザベスを見る。
すると其処には『俺の背後に立つな! 早死にする事になるぞ』と書かれた板を見せつけているエリザベスの姿があった。
ただし、その時のエリザベスは濃い眉毛を蓄えており、かなり目力がある顔をしていたのだが。
まぁ、どんな顔をしようとやった行為は許されるものじゃない。
「うっせぇよ! どっちが前か後ろか分からないゾ○クみたいな体してる癖に!」
ちなみにゾ○クとは某公国軍が開発した水陸両用MSであり、その大きさは当時のMSよりも一回り近く大きかったと推測されており、全身に装備されたメガ粒子砲の威力は―――
「ってか、地の文も何MS解説してんだ! 出てこないからね。水陸両用MSとかメガ粒子砲とか、そんなのこの銀魂の世界じゃ縁遠い世界だからね!」
と、地の文にまでツッコミを入れる流石はツッコミの伝道師である。
そんな風に騒ぎまくっていれば当然人通りの少ない通りではかなり目立つ事になる。
「おい、お前たち!」
そんな二人に対し声を掛けてきた。まさか、辻斬り!
思わず肩を震わせた新八であったが、声の主は近辺を巡回していた同心であった。提灯を片手にこちらを照らしており、その表情からは疑いの目が向けられている。
そりゃそうだろう。こんな夜道で騒ぐのだから怪しまれて当然とも言える。まして一人は異形の生物なのだから。
「あ、すみません。僕たち別に怪しい者じゃないんで」
「いや、どう見てもお前ら怪しいんだが……まぁ良い。とにかく早く帰る事だ。何せこの辺りには―――」
言葉の途中で同心の動きが止まった。一体どうしたのだろうか?
まるで、同心の人だけ時が止まったかの様に微動だにしない。
かと思われた刹那だった。突如として、同心の上半身だけが横にスライドしたのだ。ほんの数センチ横にずれた後、上半身は地面に倒れ、残った下半身から噴水のように血が噴き出した。それらの光景が新八、そしてエリザベスの目の前で起こったのだ。
新八の目が硬直した。目の前で同心が真っ二つにされた事もそうだが、何よりもその後ろにいた存在に
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