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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第百七幕 「青天の霹靂」
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シリアからプライベート通信で「歌」の話を交わしていた。
セシリアにもあの歌が聞こえていたのだ。あまりに証拠がないため他のメンバーには言い出せずにいた一夏にとっては渡りに船だった。そして、セシリアの話によると「歌」はゴーストから発信され、白式が受信しているらしい。
それが何のための、どのような伝達形式で送られる歌なのかはいまだに分からないが、現に一夏はその歌によって戦闘に支障をきたしている。
ならば、撃墜するしかない。
(箒、セシリア!頼んだぞ……!)
この期に及んで他人に頼るしかない己の愚鈍さを呪いながら、一夏はそれまでに生き残るためになけなしの集中力を振り絞った。
= =
残像が走るほどの速度で襲いくるアンノウン――ゴーストを、赤と青の光が追う。
追い立てるように次々放たれるレーザーと、それを迎撃するレーザーで空は彩られ、息をのむほどのドッグファイトは長期戦の兆しを見せていた。
BTアサルトパックは、BTを本体と連結させることでレーザー砲台として使用が可能だ。加えて箒の駆る紅椿は武装の雨月によって移動中もビーム兵器を使用できる。逆を言えば、その2人がかりで砲撃しているにも拘らずあの化物はそれを回避し続けているということだ。
皆さんに分かりやすく説明すると、ラウラ相手にノーダメージだった佐藤さんの機動より速いと言う事である。
世界のどこかで「またネタに使われた気がする!!」という悲鳴が上がったかどうかは定かではないが、その速度は文字通り人間の反応速度を超越している。それでもセシリアにはこんな得体のしれない無人機にブルー・ティアーズと自分が負けるなど万に一つもあり得ないと確信している。
寧ろ心配するのは長期戦に陥ることだ。
時間をかければあれには勝てる。だが、セシリアの見立てによるとあれは一夏の行動を阻害しているのだ。現に一夏はとても動きが悪い。
暴走状態にあり無尽蔵にエネルギーが生成されている可能性のあるシルバリオ・ゴスペルが相手となると、それを現在のバリアエネルギーで全て削りきれるかは怪しい。だからこそ、ゴスペルが二次移行などという状態にならなければ長期戦でもやれない事はなかったのだ。
だが今は違う。あれを確実に無力化させる力があるとすれば、それは白式の零落白夜を於いて他にはありえない。反バリアエネルギーによる特殊な対消滅によってエネルギーの生成を上回る速度で力を奪えば、あれの暴走も止める事が出来る。そのために一夏の動きを阻害ずるあれを何としてでも叩かなければいけないのだ。
そしてそのためには――
「それで、箒さん!?例の隠し機能の使い方は分かったんですの!?」
「も、もう少し時間をくれ!!あと少しで分かりそうなのだ!!」
「ああもうっ!わたくし、たった
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