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ジョジョは奇妙な英雄
追憶のメモリーズ
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て何もかもが手に入ってしまう原因となる出会い。


その人の容姿はその辺りでは珍しいものでした。



少し明るい色をした長めの黒髪。
ボロボロになってしまった身体。
私より高い背丈。
背中から生えた小さな翼。
そして従える、逞しい人影のようなもの。


ファミリーネームは覚えていませんでしたが、彼は“センジョー”と言いました。
傷ついた彼を放っておけなくて、私は彼を助けました。
“聖母の微笑”を使用して傷を癒し、彼に力を与えました。


ところが、私がセンジョーを助けたと知ると教会の方々はセンジョーを捕らえていったのです。


「堕天使や悪魔に主から与えられた聖なる力が通用するはずがない!」

「聖女様を誑かして奇妙な術を使ったな!?」

「いや、そもそもアーシア・アルジェントは魔女だったんじゃないのか!?」


私には信じられないことでした。
私は誰にでも救われる義務はある、と彼らに言いました。ですが、彼らは私の言葉に耳を貸さなかったのです。
彼らは口を揃えて言いました。
“悪魔や堕天使に神から与えられた力が有効に作用するはずがない、悪魔の怪我を治したお前は魔女だ”と。


こっそりと私はセンジョーの様子を見に行きました。
センジョーが気が付いた時、私にはセンジョーが悪魔のようには見えなかったんです。ごく普通の私と同じ年頃の男の子。
私が知らないことを知っていて、困っている私を助けてくれた優しい人。
いつの日か、ハーレム王と言うものになることを夢にしていて、私がそれに加わりたいといったら二つ返事でした。
後で聞いたところ、ハーレムの意味を知ってからセンジョーを殴ってしまいましたが。



何日か経って、そんなセンジョーが私がセンジョーと共に処刑されることを聞いたそうです。
神を冒涜するものとして生かしてはおけない、という理由で。
優しいセンジョーはその話を聞いて、今までの私が見たことないくらいに激しい怒りを示しました。
いつものセンジョーじゃないんじゃないか、って疑ってしまうくらい。
怖くなって震えてしまったんでしょう、そのときの私の震える肩を優しく掴みながらセンジュさんは私に言ってくれました。


「大丈夫、アーシア。親切にしてくれたお前を処刑させたりはしねえ。俺はまだアーシアに借りを返せてねえんだ、俺に恩返しの一つさせてくれないだろうか?」

いつもの優しい笑顔を私に見せてくれたセンジョーさんを見て私は自分が憎たらしくなりました。


―――――――――ああ、いつものセンジョーだ。どうして私は疑ってしまったんだろう?センジョーさんに申し訳ない。
















それから何日か後、センジョーはい
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