裏切り
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…………っ!出来ません!!」
と冬海監督は顔を埋め叫んだ。
「どうして?」
夏未嬢がさらに聞く。
「どうしてもです!」
冬海監督の声が響く。
その時夏未嬢はポケットから手紙のようなものを取り出した。
「ここに手紙があります、これから起きようとしたであろう恐ろしい犯罪を告発する内容です」
夏未嬢は少しだけ合間を空けて言葉を続けた。
「冬海監督、バスを動かせないのは貴方自身がバスに細工したからではありませんか?この手紙にあるように!」
夏未嬢が少し言葉を強くして話す。
「…………………………くっ!」
と冬海監督が観念した様に顔を埋めた。
「本当かよ………」
円堂が呟いた。
「嘘だろ………」
俺も口から言葉がこぼれる。
「答えてください!冬海監督!」
夏未嬢が冬海監督…いや冬海に叫ぶと
「くっくっくっくっ……あっはっはっはっ」
と笑いながらシートベルトを外し外に出てきた。
「そうですよ、私がブレーキオイルを抜きました」
冬海が笑みを浮かべながら話す。
「何のためにっ!」
俺が冬海に叫ぶと
「貴方方をフットボールフロンティアの決勝戦に参加させないためです」
冬海がそう言い切ると
「なんだって……?」
と円堂が呟く。
「貴方方が決勝戦に出ると困る人が居るんです。その人の為に私はやったんだ」
冬海がそう話すと豪炎寺が口を開いた。
「帝国の学園長か!?」
と冬海にたいして叫ぶ。
冬海は軽くこちらを振り向いた。
「帝国のためなら生徒がどうなってもいいと思っているのか!」
豪炎寺が冬海にさらに叫んだ。
「君達は知らないんだ!あの方が…どんなに恐ろしいかを……」
冬海のその言葉を聞いた豪炎寺は叫んだ。
「ああ!知りたくもない!!」
豪炎寺は怒りを言葉に込めた。
「あなたの様な教師は学校を去りなさい!これは理事長の言葉と思って貰って結構です!」
と夏未嬢が冬海に指を指して叫んだ。
「クビですか?そりゃいい、いい加減こんなところ教師やっているのも飽きてきたとこです。しかしこの雷門中に入り込んだスパイが私だけと思わない事だ」
冬海はニヤリと笑いながら言葉を続けた。
「ねぇ土門くん」
俺たちはその言葉に戸惑いつつ土門の方を向いた。
「えっ…土門が帝国のスパイだって……?嘘だろ……………」
俺が呟くと冬海が
「では失礼しますよ、くっくっくっくっ……」
と去っていった。
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