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イナズマイレブン〜クロスライジング〜
裏切り
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とマックスは話す。

「そりゃそうだけど」

と俺が苦笑いしていると

「冬海先生」

と夏未嬢が冬海監督に話し掛けた。

「ん?はいなんですか?」

と落ち着いた対応で夏未嬢に返事を返す。

「お願いがあるんですけど宜しいかしら」

夏未嬢が冬海監督に話すと冬海監督は前で手を合わせて

「お嬢様の願いを断る理由が御座いませんよ」

と頭を低くして話す。

「遠征に使用するバスの様子が見たいので動かして頂けません?」

夏未嬢がそう話すと

「バ、バスをですか!?」

と何やら冷や汗をかきながら叫ぶ。
その叫び声が響くと何やら焦った様に土門が振り向いた。
その声に反応してメンバー全員が冬海監督と夏未嬢の方に向く。

「い、いきなりそんな事を言われましても私は大型免許を持ってませんし……」

冬海監督が何故か焦った様に夏未嬢に話すと

「それは問題ありません、校内は私有地ですから免許など要りませんわ。それにちょっと動かして下されば良いだけですし」

と夏未嬢がうすら笑みを浮かべながら冬海監督に話す。

「…………しかし」

冬海監督が大粒の汗を額に浮かべながら呟く。

「あら、断る理由は無かったんじゃなくて?」

夏未嬢がさらに問う。

「冬海監督……!」

夏未嬢が額の汗を拭いていた冬海監督に名前を呼んだ途端

「は、はいっ!」

と叫び俺たちは夏未嬢に連れられ
冬海監督と一緒に移動用バスが入っている車庫に向かった。

冬海監督が移動用バスに乗り込み運転席に座った。

「発進させて止まるだけでいいんです」

夏未嬢がそう冬海監督に話すが監督は何故か何もしない。
流石に俺たちも只事じゃない事に気付いて来た。

「どうなさったんですか?冬海監督?」

夏未嬢がさらに冬海監督を追い詰める。

「…い、いやぁ」

冬海監督が口を開いた瞬間

「早くエンジンを掛けてください」

と夏未嬢が冬海監督に話す。

「は、はい………」

と冬海監督はエンジンを掛ける真似をした。

「あ、あれ?おかしいですね?バッテリーが上がっているのかな?」

とシラを切るように話した冬海監督に夏未嬢が

「ふざけないでください!!」

と凄い剣幕で冬海監督に叫んだ。

「………っは、はいぃぃっ!」

と冬海監督は震えた手でエンジンを掛けた。
ブロロロロロロ とエンジンが掛かった音が響く。

「さあ!バスを出して!」

夏未嬢が叫ぶ。
しかし冬海監督は震えた手でハンドルを握るだけで何もしない。

「どうしたんです!冬海監督…?」

と冷たい言葉を冬海監督に夏未嬢が投げ掛ける。


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