裏切り
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〜土門side〜
音無?鬼道さんをお兄ちゃんと呼んだよな?
俺はとっさに身を隠す。
「雷門中の偵察にでも来たの?」
音無は少し言葉を強くして鬼道に話す。
「………………………」
しかし鬼道は音無の言葉を無視して歩き始めた。
「待ってっ!!」
音無は鬼道の腕を握り止めようとするが
「離せっ!」
鬼道は音無の手を振り払った。
「俺とお前は会っちゃいけないんだよ」
鬼道は音無にそう言い残しその場を去っていった。
「音無と鬼道さんが兄妹?」
俺はその疑問を小さく呟いた。
〜鬼道side〜
俺はいつもの様に長テーブルの奥に座り
父さんと食事をしていた。
カチャカチャ音が響くだけで言葉は無い。
その時父さんが口を開いた。
「テストの結果はどうだった?」
俺は少しだけこの質問が来るのではないかと思っていたんで
スムーズに言葉が出た。
「数学と英語は100点でした」
俺の2つの100点には興味もなさそうに
「国語は?」
と聞いてくる。
「97点です……」
俺が少しだけ顔を伏せながら話すと父さんの表情が曇った。
「……………」
俺が少し息を呑んだ時
「……………………はぁ…」
と父さんがため息をついた。
「鬼道財閥の人間は常にトップで無ければならない。わかってるな」
と父さんの言葉が俺に刺さる。
「はい…父さん、鬼道家の人間としての義務は果たします。でもフットボールフロンティアで僕が三年間連勝し続けた時は…」
俺がそう話すと父さんは
「わかっている、妹の春奈の事だな?」
少し間を空けて話を始めた。
「安心しなさい約束は守る、それに三年連続優勝など容易い事だ。影山さんに任せておけばな」
父さんはそう笑いながら話した。
「………………っ」
俺は言葉が出ず、何故か躊躇いの念が生まれていた。
「君も偉くなったもんだねぇ、この私に意見する様になったのだから。ん?鬼道」
俺は影山総帥の所に一人で来ていた。
「いえ、意見という訳ではなく」
俺がそう話すと総帥は
「では批判かね?冬海にやらせた事が気に入らないのかね?安心したまえ私はバスに小細工をしろなどとの命令はしていない。雷門中が決勝戦に出る事を阻止しろと言ったがな…フッフッフッ……」
総帥が予想外の事を語ったので
「そんな事をしなくても……」
俺が呟くと総帥が
「勝てるというのかね?」
と質問をして来たので俺が頷いた時だった。
「100%絶対に勝てると言い切れるのか!」
と凄い剣幕で聞いて来たので俺は少しだけ後退りをしてしまった。
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