第四十二話 始まりの町
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で地獄の底から響くような声で言葉を紡ぐ。
デビモン[奴め…遂に進化したか…!!]
蹂躙された鏡の破片が跡形もなく消えてしまう。
鏡の主であるデビモンのウィルスに侵食され、そのデータを失ってしまった。
闇の洗礼を受け、デジコアを直接ウィルスで染め上げられてしまったため、廃人状態のまま支配下に置かれているレオモンは微動だにしない。
しかしレオモンが、こうも呆気無くダークサイドに堕ちる様子を目前で見て、敵わないと悟ったオーガモンは違う。
逆らうことが出来ずに自らの意志で服従したオーガモンは、初めて私的な感情を露呈したデビモンの豹変ぶりに違った意味で恐怖を抱く。
ムゲンマウンテンの主であるデビモンは、確かにファイル島に存在する成熟期の中でも屈指の実力者ではあったが、ここまで露骨にデジタルワールドの征服に野心を燃やし始めたのは、黒い歯車というアンドロモンやもんざえモン、マーメイモンのような完全体すら支配下する入手経路不明の力を手にしてからだ。
ムゲンマウンテン以外の全てのエリアに組み込まれた黒い歯車が作動し、一夜にしてファイル島は沢山の離れ小島と化してどんどんデータの海を泳いでいく。
そこに選ばれし子供とパートナーデジモンを孤立させることで、確実に戦力の分散と粉砕を狙った合理的な計画は、既にそれは瓦解している。
最も警戒していた1人を除いた子供達を分散させることは叶わなかったがデビモン不敵な笑みと余裕を崩さないのだ。
オーガモンから見ても明らかに、パートナーデジモン達は進化の度にパワーアップをしているのは明確で、追い詰められているにも関わらずどこまでもデビモンは態度を変えなかったので、その底知れない何かに気味の悪さすら覚えていたのだが、プロットモンを極端に警戒するのは大いに疑問である。
10人の内、8人の選ばれし子供達が1つの場所にいるというのにデビモンの優先すべき驚異は相変わらずそちらに向けられているのだ。
アリシアとパートナーデジモンの中で進化出来ていないプロットモンに対してだ。
アリシア達にデビドラモンを差し向けたことからも窺い知ることが出来る。
オーガモンは知っている。
魔鏡の向こう側にいるそのプロットモンを見るデビモンの目は、憎悪を超えて不倶戴天の敵を見るような激しい何かを宿していた。
プロットモンが進化した時、それが顕著になった。
オーガモン[(何で、あんなデジモンを警戒しやがるんだ…?)]
異常なほどの執念、執着を超えた何かがデビモンを突き動かしている。
デビモン[貴様らは何としてもあの選ばれし子供達が合流する前に始末しろ。最後のチャンスをやろう。今回失敗したならば、我が糧として貴様らには死んでもらう。覚悟しておけ]
オーガモンはレオモンと共に姿を消した。
配下が去ったのを確認したデビモンは、満月を背にウィルス
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